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商社を辞めて教師になるため大学へ。生徒に向き合う現場で得た価値ある経験


河村昇平
玉川大学通信教育学部在籍
英語・世界史

教員を目指すために商社を退職し、通信の大学に入学する。教育の現場経験を積むためにキズキの講師になる。多様な問題を抱える生徒と向き合う中で学んだことは、学校の教員になってから大きな財産になると思っている。

教員を目指す


シンガポールの小学校にいた頃、とても印象的な先生がいました。

生徒一人ひとりの誕生日を覚えていて、毎回自作の誕生日プレゼントを渡してくれるんです。

その先生への憧れの気持ちから教師を目指すようになりました。

大学に入学してからも、教員になりたいという気持ちをずっと持っていました。

でも、普通に就職活動をしていた周りの人に流され、卒業後は商社で働くことを決めてしまったのです。

しかし商社で働いてみても、人として成長している実感を持つことができませんでした。
「決められた仕事しかできない人間にはなりたくない。」
「仕事という後ろ盾が無くても、個人として通用する人材になりたい。」
という思いがどんどん強くなり、自分が本当にやりたかった教師をもう一度目指してみることに決めました。

教師になる前に現場経験を積みたいと思いキズキに参加


商社で働きながら通信の教育学部で勉強するのでもよかったのですが、「早く教員免許をとりたい」という気持ちから、仕事を辞めて通信大学での勉強に本腰を入れることを決めました。

入学した通信大学の先生に「教師になる前に、勉強を教える現場の経験をしておいたほうがいい」と言われました。

そこで「塾講師 ボランティア」とググってみると、キズキのwebサイトが出てきたんです。

単なる塾ではなく、何かしらの困難を抱えている生徒を対象に学習支援をしていることに面白みを感じました。

勉強を教える技術だけでなく、心や発達に問題を抱えている生徒へのサポートの経験も積めれば、教師になった時に役立つかもしれないと思い、キズキで講師として働くことを決めました。

生徒が主体的に考えることの大切さに気づいた


ネットゲームへの依存が原因で生活が昼夜逆転してしまい、昼過ぎの授業にも寝坊遅刻を繰り返す生徒を担当したことがありました。

「ネットゲームをやめたほうがいいんじゃないか」と何度か言ったのですが、生徒の状況は何も変わりません。

悩みに悩んだ末、「他人である講師がいくら注意をしても生徒には響かない。生徒が自発的に考えて、自分なりの解決策を見つけることが大事なのではないか?」という仮説が浮かびました。

私は早速、生徒の1日のスケジュールを本人と一緒に確認することにしてみました。

  • 朝10時には起きて、準備をして、授業に行かなくてはいけない
  • 授業後は宿題を終わらせるのに2時間かかる
  • 7時間は睡眠をとらないと頭が回らない
  • etc…

すると本人が「あー、このスケジュールだと夜中にやるネットゲームは2時間以内にしないとダメだな」と言ったのです。

生徒が自発的に、寝坊遅刻という問題に対する解決策を考えることができたのです。

それ以来、その生徒の寝坊遅刻の回数は激減しました。

やんややんやと言って教えたり、注意するのではなく、生徒が主体的に考えて自分なりの答えを出せるように導いてあげる。

それがキズキ講師や学校教員など、生徒の成長に関わる大人の役目だということに、この時気づかされました。

暗黙の了解を捨て、生徒に細かく指示をしてあげることが大事な時もある


今述べたことと矛盾するようですが、一方で、生徒に細かく指示をしてあげることが大事な場合もあります。

キズキには、いわゆる“常識”が通用しない生徒も通っているからです。

例えば、今から30分後に教科書の範囲から単語テストが実施されるとします。

教科書に載っている全ての単語を覚えるのは無理ですから、多くの人は、太字になっているところなどの重要そうな単語をピックアップして暗記しますよね?

しかし私が担当したある生徒は違いました。

取捨選択ができず、教科書にある単語を1ページ目から全て暗記しようとするのです。

覚えてもしょうがないような単語も時間をかけて覚えようとします。

私が「その単語は覚えてもテストに出ないよ」「太字の単語から暗記をしていこうね」と言葉にして伝えて初めて、その生徒は「へぇー、そうなんだ!知らなかった。」と言って納得するのでした。

キズキには彼のように、不登校や中退が原因で、学校で勉強した経験があまりなく、一般的には当たり前だと思うような勉強方法がそもそもわからない生徒がいます。

そういった生徒に対しては“暗黙の了解”というものを捨てて、とにかく言葉にして細かく指示をしてあげるということを意識しています。

キズキ生徒から学んだことが教員になってからの財産になる


学校に通えなくなってしまう、その一歩手前で悶々としている生徒が、学校現場には沢山いるはずです。

キズキで講師をやる前の私だったら、そういった生徒たちに教師としてどのように向きあえばいいのか全くわからなかったと思います。

しかし、私はキズキの講師をやったことで、引きこもり気味の生徒や、発達障害傾向のある生徒など、今までの人生では知らなかった個性のある子どもたちに出会うことができました。

その生徒たちと向き合う中で学んだことは、学校の教員になってから大きな財産になると思っています。

講師応募者へのメッセージ


キズキには様々な理由で学校に通えなくなった生徒たちが通っています。

そういった生徒たちへの勉強の教え方やコミュニケーションの取り方を学べる機会は、教員を目指している私にとって非常に貴重です。

もしあなたも教員を目指しているのであれば、キズキで私たちと一緒に教育現場の経験を積みませんか?

生徒たちもあなたの参加を待っています。