リワークとは?その目的・内容、種類、利用対象、受けるメリット、就労移行支援との違いなどをまとめて説明! | キズキビジネスカレッジ

リワークとは?その目的・内容、種類、利用対象、受けるメリット、就労移行支援との違いなどをまとめて説明!

2021年11月16日

こんにちは、就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)の寺田淳平です。

仕事を辞めた(または辞めたいと思っている)あなたは、復職や転職に関連して「リワーク」という言葉を目にして、それがなんなのかを知りたいのではないでしょうか。

リワークとは、「return to work」を略した言葉です。

通常は、「リワークプログラム」のような用い方で、うつ病や適応障害などの精神疾患が原因で休職中の方を対象とする、元の職場への復職や再就職(転職)に向けたリハビリテーションを意味します。(一部、退職者や離職者も利用可能)。

「リワークプログラム」と同じ意味で、「復職支援プログラム」や「職場復帰支援プログラム」という名称が使われることもあります。

この記事では、リワークの詳細やプログラムの流れを徹底解説します

リワークを受けるメリットや、検討中の方が注意したい点も合わせて紹介しますので、興味のある方は一度読んでみてください。

この記事を読むことで、あなたの復職や転職がきっとうまくいくはずです。

この記事を読んでわかること

  • リワークの概要(詳細は目次をご覧ください)
  • リワークを受けるメリット
  • 退職者・離職者が利用できるリワーク以外の支援

なお、この記事は、全体的に、キズキビジネスカレッジ(KBC)及び私自身の知見と、『うつ病の人の職場復帰を成功させる本』『うつのリワークプログラム 職場復帰を支え、再休職を防ぐ!』を参考に執筆しています。

安田祐輔

監修:キズキ代表 安田祐輔 (やすだ・ゆうすけ)

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。

その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2022年2月現在9校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年2月現在4校)

【著書など】
暗闇でも走る(講談社)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』 現代ビジネス執筆記事一覧

執筆:寺田淳平 (てらだ・じゅんぺい)

ペンネーム。1991年静岡県生まれ。
高校2年の春から半年ほど不登校を経験。保健室登校をしながら卒業し、慶應義塾大学文学部に入学。同大学卒業後の就職先(3,500人規模)で人事業務に従事する中、うつ病を発症し約10か月休職。寛解・職場復帰後、勤務を2年継続したのち現職のフリーライターに。
2019年に一般財団法人職業技能振興会の認定資格「企業中間管理職ケアストレスカウンセラー」を取得。

サイト運営:キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。トップページはこちら→

リワークの概要

この章では、リワークの概要をお伝えします。

ただしあくまで一般論ですので、「実際に気になるリワーク」がある場合は、その実施団体に諸々を確認しましょう。


前提:リワークは基本的には「休職中」の人が利用できるが、例外あり

前提:リワークは基本的には「休職中」の人が利用できるが、例外あり

リワークは、一般的には、「休職中の方」が利用対象となることが多いようです(=「すでに退職・離職された方」は対象にならないことが多いようです)

ただし、実施団体によっては、退職者・離職者にも同様の(または専用の)プログラムを行っていることもあります。(参考:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構※PDF「職場復帰支援についてよくいただくご質問への回答」、メンタルクリニックいたばし「リワークプログラム案内」、一般社団法人日本うつ病リワーク協会「リワークプログラムについて」)


①リワークの目的

リワークの目的は、基本的には「復職・再就職」です。

ただし、復職後には、安定して働き続けられることが大切です

したがって、休職に至った根本的な原因やストレス源を認識し、その後の再休職を予防することも、リワークの目的と言えるでしょう。


②参加対象者

②参加対象者

リワークの主な参加対象者は、気分障害や不安障害など、精神疾患の診断を受けている方(で、休職中の方)です。

具体的な病名などの例(一部)

  • うつ病
  • 双極性障害
  • 適応障害
  • 不安障害
  • パニック障害

実施団体によっては、利用対象者の診断内容を限定している場合があります(様々な診断の方が混在すると、プログラムの実施が難しくなるため)。


③参加条件

リワークに参加できる条件は、「前項の参加対象者のうち、病状がある程度安定してきた方」となります

うつ病の例では、一般的には、休養・安静が必要な「急性期」を抜けて、症状が改善しはじめる「安定期」から参加できます(安定期から、リワーク・プログラムが効果を発揮すると言われています)。

症状が不安定な段階で焦ってリワークに参加すると、長続きせずに体調を崩したり、病状を悪化させたりする可能性があります。

それゆえ、リワーク・プログラムを受けられる状態かどうかは、専門医が判断します


④利用料金

④利用料金

リワークの料金は、月2,500円~2万円程度が目安です。

金額のばらつきは、実施団体の違いや、自立支援医療制度の有無などによるものです。

また、次章で詳しく解説する「地域障害者職業センター」のように、無料で利用できるリワークもあります。

有料リワークの料金例

  • 実施団体:NTT東日本関東病院
  • 回数:週4回(月16回)
  • 3割自己負担の場合:
    1回約700円×月16回通院=月11,200円
    (別途薬代月約5,000円、合計約16,200円)
  • 自立支援医療制度利用の場合(1割自己負担の場合):
    1回約220円×月16回通院=月3,520円
    (別途薬代月約1,500円、合計約5,020円)

※執筆当時の料金です。

なお、リワークの実施場所までの交通費は、基本的には自費の場合が多いですが、自治体によっては助成を得られるところもあります。


⑤(平均的な)利用期間

うつ病リワーク研究会の調べによると、リワーク・プログラムの開始から復職までの平均的な期間は「5.4か月」です。

ただしもちろん個人差がありますので、3か月で復職する人もいれば、1年以上取り組むもいます。

じっくりとリワーク・プログラムに参加するためには、事前に休職期限などをお勤め先に確認して、余裕を持って計画を立てることが大切です

なお、リワークを受けられる期間の上限は実施団体によって、参加条件となる休職期間はお勤め先によって異なります。


⑥就労移行支援との違い

⑥就労移行支援との違い

リワークに関連して、「就労移行支援」に興味を持たれている方もいると思います。

就労移行支援とは、病気や障害をお持ちの方を対象とした、就職・転職のための福祉サービスのことです

就労移行支援も、リワーク・プログラムの要素を持っていると言えるでしょう。

就労移行支援と、一般的なリワークとの違いは、主には以下の3点です。

リワークと比較した際の、就労移行支援の特徴

  • リワークとは逆に、対象者が、基本的には「退職・離職済みの方」であること(ただし在職中の方も自治体の判断によって利用可能)
  • リワークよりも、対象となる疾患・障害の幅が広いこと
  • 実施主体が、国の認可を得た就労移行支援事業所であること

一般的なリワークと比べた際には、現在の職場への復帰ではなく、新たに就職・転職したい方に向いていると言えるでしょう。

就労移行支援事業所の詳細は、コラム「就労移行支援とは?サービス内容から就労継続支援との違いまで解説」をご覧ください。

リワークと就労移行支援のどちらがよいか迷っている場合は、両方に話をしてみると、「より、あなたに向いた方法」が見つかると思います。

リワーク3種類と実施団体

リワークは、実施団体ごとに、主に3つの種類に分けられます。

医療リワーク 職リハリワーク 職場リワーク
実施団体 医療機関 障害者職業センター 企業内、EAPなど
費用 健康保険 労働保険 企業負担
対象 休職者 休職者・事業者 休職者
主な目的 精神科治療・再休職予防 支援プランに基づく支援 労働させてよいかの見極め

この章では、それぞれのリワークの特徴と、実施団体を紹介します。(参考:一般社団法人日本うつ病リワーク協会


①医療リワーク

①医療リワーク

医療リワークは、復職支援と再休職予防を目標として、病状の回復と安定を目指す、医療機関が主体のリワーク・プログラムです。

医療専門職による医学的リハビリテーションが実施されます。

実施内容(例)

  • 精神科デイケア
  • 精神科ショートケア
  • 精神科デイ・ナイト・ケア
  • 精神科作業療法
  • 通院集団精神療法

実施者(例)

  • 医師
  • 看護師
  • 精神保健福祉士
  • 作業療法士
  • 心理職

利用料金については、健康保険や自立支援医療制度を適用できることが多いです。

医療リワークが可能な施設は、一般社団法人日本うつ病リワーク協会のウェブサイト「リワーク施設一覧」から確認可能です。


②職リハリワーク

職リハリワークは、独立行政法人高齢・障害・求職支援機構が設置している「地域障害者職業センター」で行われているリワーク・プログラムです。

職リハリワークの目的は、職場への適応に向けた本人と雇用主への支援です(医療リワークの目的「病状回復に向けた治療」とは異なる点です)。

専門の職業カウンセラーが、休職者本人・雇用主・主治医と調整しながら、三者の合意によって、12~16週の職業リハビリテーションを実施します。

地域障害者職業センターは、各都道府県に1か所以上設置されています。

利用料金は、無料です

なお、公務員の方は利用できませんので、ご注意ください。


③職場リワーク

③職場リワーク

各企業内で実施される復職に向けたプログラムを「リワーク」と呼ぶこともあります。

例えば、事業所の内部に医療機関や専門部署を有している企業・役所で、職場復帰訓練制度(=リワーク)を実施していることがあります。

また、厚生労働省の「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」では、各事業場に対して、休職開始から通常業務への復帰までの流れを定めた「職場復帰支援プログラム」を策定するよう求めています。

関連して、厚生労働省の定める「EAP(従業員支援プログラム)」サービスを利用することで、メンタルヘルス不調者のリワークを促している職場もあります

いずれも、復職後に安定した就労ができるのかを見極めることが大きな目的です。

ご自身の職場の職場リワーク制度については、人事担当部署や総務担当部署に確認してみましょう。

リワークを受ける4つのメリット

リワークを受けるメリットを、大きく4つに分けてご紹介します。

ただし、各メリットは厳密に切り離せるものではなく、それぞれ密接に関連しています。


メリット①専門家と一緒に、「自分のこと」を考えられる

メリット①専門家と一緒に、「自分のこと」を考えられる

まず「専門家と一緒に自分のことを考えられる」というメリットがあります。

リワークでは、うつ病などの再発防止に向けた「心理教育」が重視されています。

心理教育とは、講座やミーティングを通じて、ご自身の病気・性質・治療についての正しい知識を得ながら、自己理解を深めていくことです

講義以外にも、支援員との面談や、グループ活動などを通じて、自分の弱点やストレスを感じやすい物事などを知っていくことができます。

これによって、今後の対応について、より考えやすくなっていきます。

  • 「うつ病に至った原因は、仕事内容のこういう点と、自分の性格のこういう点が合わなかったことだ。職場復帰に際しては、そのミスマッチがない部署への異動申請を行おう」

このように、「自分のこと」について、様々な角度からの気付きを得られる点が、リワークのメリットです。


メリット②復職に向けた準備の助けになる

2点目は、「復職に向けた準備の助けになる」です。

リワークでは、自己理解を深めた上で、「対人関係を円滑に結ぶ方法」「ストレスを軽減しながら働くための方法」などを学べます。

さらに、休職の状態から仕事に慣らしていくために、オフィスワークに試験的・実践的に取り組めるところも、リワークの大きな特長です

「病状は落ち着いてきたものの、復職に向けて何をすればいいのかわからない」という方は、リワーク・プログラムを中心とした生活を送ることで、復職に向けた準備を整えることができるでしょう。


メリット③復職後の予防や再発防止につながる

メリット③復職後の予防や再発防止につながる

復職後の予防や再発防止につながる」というのも大きなメリットの一つです。

休職者の方の中には、「職場復帰できたらOK」とお考えの方もいます。

ですが、無理やりに復帰すると、病気が再発して再休職に至ることもあります

リワークでは、「復職後の予防や再発防止」までを考慮して支援を行います。

具体的なストレス対処法や体調管理の方法、自分に不向きな働き方・業務内容などを知ることで、復職後も大きく調子を崩すことなく働けるようにプログラムが組まれているのです。

「職場復帰できたらOK」で終わらないところも、リワークの特長です


メリット④復職の時期が判断しやすくなる

最後は「復職の時期が判断しやすくなる」というメリットです。

一人で復職準備をしていると、「本当に復職して大丈夫なのだろうか」「もう少し休まないと再休職につながるのではないか」などに、適切な判断ができないことがあります。

リワークでは、スタッフが定期的に参加者の様子を観察し、客観的な回復度を知る手掛かりになる「評価表」を付けています

この結果を、医師・スタッフ・本人と共有することで、課題や目標設定を明確にし、復職の時期が判断しやすくなるというメリットがあります。

実際に職場復帰をする段階では、本人の同意を得た上で、職場の産業医や、人事担当者などとも評価表を共有し、復職後の業務内容・業務量を考える上での判断材料にすることもできます。

リワークの具体的な内容

この章では、リワークの具体的なプログラム内容例を紹介します。

いずれの団体でも実施している基本的な内容を解説しますが、細かな点は実施主体によって異なります。


①自己分析

①自己分析

リワークでは、各団体が用意している自己分析シートなどを用いた自己分析を行います

次のような内容をシートに書きだし、スタッフと相談しながら、自己分析を進めます。

実施団体によっては、後述するグループワークの中で、参加者同士が自己分析した内容を発表しあう場を設けることもあります。

参加者間の対話を通して、自分のことをより多角的に理解したり、意見を出し合うことで、考え方の幅を広げたりできます。


②セルフケア(ストレス対処)

セルフケアとは、自分でできるストレス対処のことです

自己分析と並行しながら、日常生活や仕事の場面で感じるストレスを書き出す作業をして、その緩和・発散方法を身につけていきます。

具体的には、以下のようなことを学びます。

上記のようなストレスマネジメントに加えて、自分の考え方の癖を認識して修正していく「認知行動療法」を重点的に行っている支援団体もあります。


③グループワーク(ディスカッション)

③グループワーク(ディスカッション)

3つ目は「グループワーク」です。

コミュニケーション力や対応能力を回復・向上するために、他の参加者とグループで活動をすることを意味します

一般的には、テーマを決めてディスカッションをしたり、自身の取組や内容を発表しあったりします。

似た状況にいる参加者とコミュニケーションを取って集団に慣れることは、職場復帰に向けた大きな一歩になります

また、体操やヨガや球技などの軽いスポーツをして、協調性と体力の向上を図る事業所もあります。


④オフィスワーク(作業課題)

4つ目は「オフィスワーク」です。

職場と似た環境で、仕事に似た作業(パソコンを使った資料作りや打ち合わせなど)を行います。

目的は、集中力や問題解決能力を確認するとともに、具体的な課題に対する対策・対応を考えていくことです

職場復帰に向けた自信を取りもどすことにも役立ちます。


⑤SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)

⑤SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)

SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)とは、特に対人コミュニケーションに重点を置いた、対人技能訓練です

SSTでは、周囲の参加者とのやり取りで気付きが得られるほか、スタッフからの客観的なアドバイスで、自分の対人行動のパターンを知るといった効果も期待できます。

少人数のグループを組んで、職場の対人関係に近い状況を作り、「上司」「部下」などの役割分担をしながら、作業に取り組むこともあります。

また、具体的なシチュエーションでの会話などをロールプレイしながら、相手の立ち場を考慮した自己主張を身につける「アサーション・トレーニング」を実施することもあります

具体的な仕事の場面以外にも、「飲み会に誘われたけれど断りたいとき」など、復職後に起こりがちな場面を想定したやり取りを行うことで、良好な人間関係を作るコツを身につけられます。

リワークを利用するときの基本的な流れ・手続き

この章では、リワークを利用するときの基本的な流れや手続きをご紹介します。

こちらも、手続きや必要書類など、細かな点は、リワークの実施団体によって異なります。

実際に手続きを進める際には、希望する医療機関やセンターに、必ず確認を取るようにしましょう


①診察と面談を受ける

①診察と面談を受ける

まずは医師による診察と、スタッフによる面談を受ける必要があります

リワークは、本人の体調や状況に合わせてじっくり進めていくものですので、プログラムに参加できるかを医師が確認します。

参加可能と判断された場合、支援スタッフと事前面談を行います。

プログラムの内容、目的、進め方、注意点などを確認するほか、現在の体調や生活リズム、お勤め先の休職制度などについて受け答えをします。

必要書類など、面談時にわからないことがあれば、迷わず質問するようにしましょう

問題がなければ次の手続きに進みます。

なお、定員に空きがないなどの理由で、その後の手続きが保留となる場合もあります。


②見学した上で手続きを進める

次に、実際のリワーク・プログラムの様子を見学しながら、改めて参加できそうかどうかを、あなた自身が判断しましょう。

「実際の現場を見たらまだ難しそうだった」と感じる可能性もあります

その場合は、もうしばらく休養を取って、医師と相談しながら、調子が安定するのを待ちましょう。

問題がないようであれば、必要書類などを提出してプログラムを開始します。


③通所を始める

③通所を始める

リワーク・プログラムが始まったら、通所を始めます。

体調に気をつけつつ、支援スタッフと事前面談で決めた内容に沿って、通所することに慣れていきましょう

そうすることで、生活リズムが整い、他のプログラムを安定してこなせるようになります。

職場復帰後の就業に慣れる下地を作る意味でも、決まった時間に通所することは大切です

ただし、定時通所ができない場合も、「自分はダメだ…」と落ち込まず、状況について医師やスタッフによく相談しましょう。


④プログラムで能力を回復・向上する

通所に慣れつつ、具体的なプログラムで能力の回復・向上を図ります。

先述した「評価表」を見ながら、回復段階に応じたプログラムが実施されます

課題処理能力や対人関係能力など、復職後に必要になる実際的な能力のほかに、軽いスポーツによる体力の向上も行われます。


⑤復職の準備を整えて職場と調整する

⑤復職の準備を整えて職場と調整する

復職に必要な能力が回復・向上し、症状の安定している状態が2か月以上続いている場合、お勤め先との調整に入ります。

具体的には、復職が可能であることを証明できる専門医の診断書を職場に提出し、審査の結果を待ちます

お勤め先によっては、審査後に、独自の復職プログラムや、1~3か月の通勤練習を行う場合もあります。

基本的には、本人が職場と連絡を取ることになります

しかし、本人や職場が希望すれば、リワーク・プログラム中の状況や回復状況の情報共有を行うなど、リワーク施設が連携を取ることも可能です。

復職前後のフォローが必要な方は、前もって実施団体に相談するようにしましょう。

リワークを受ける方の4つの注意点

最後に、この章ではリワークを受ける方の注意点を解説します。

前提として大切なのは、悩みや困り事を一人で抱え込まないことです

ストレスを溜め込まないこと、あるいは溜め込まないようになることがリワークにおいて重要だということを忘れないようにしましょう。


①復職を焦らない

①復職を焦らない

第一に「復職を焦らない」ことが肝要です。

「早く復職しなければ」という思念がプレッシャーになって、自分を追い詰める可能性があります

すると、症状がよくなっても、また調子を崩すことになりかねません。

症状が安定していても、焦らずに、復職に向けて少しずつ心身を慣らしていく意識を持ちましょう。


②困ったら(困る前にも)すぐに相談する

2点目は「困ったら(困る前にも)すぐに相談する」です。

リワークを受けている間も、自分は本当に復職できるのかと不安に感じたり、調子を崩しかけたりすることがあるかと思います。

そんなときはスタッフやかかりつけ医に、すぐに相談するようにしてください

また、実際に困る前に相談できると、「困る」まで行かずにすむこともあります。

同時に、「自分には相談できる相手がいる」ということを自覚するのも大切です。

相談相手がいるという意識が心の安定につながります

専門家も周囲の人たちも含めて、他人を頼る姿勢を持つようにしましょう。


③プログラムを無理して続けない

③プログラムを無理して続けない

リワークを受ける方は「プログラムを無理して続けない」ことも重要です。

体調を崩すことがあれば、「その日休むこと」はもちろん、程度によっては通所の日数や時間の削減や中断も検討したりしましょう

ただし、ご自身での判断が難しい場合もありますので、不安に感じることがあれば、すぐに医師やスタッフに確認しましょう。

なお、体調不良は、自分の性格を改めて認識する機会になったり、ストレスを感じやすい物事を知るきっかけになったりします

ですので、難しいかもしれませんが、「体調不良を起こす自分はダメだ…」とは思わず、「また自分を見つめ直せる機会ができた」と思えるようになると、気持ちも楽になります。

あまり気負わずに、ご自身の体調優先でプログラムを受けるようにしましょう。


④復職がゴールだとは考えない

最後は「復職がゴールだとは考えない」です。

リワークを受ける方の中には、休職している現状を受け止めきれずに、「とにかく復職まで漕ぎつければどうにかなる」と考えている方もいます。

しかし、繰り返しにはなりますが、大切なのは、復職後も病気が再発することなく、安定して働き続けることです

「復職がゴール」とは考えずに、次のようなことを考えながら、リワークに取り組んでください。

復職後の再発予防を見据えてリワークに参加しましょう

復職後の再発予防を見据えてリワークに参加しましょう

リワークの概要や条件、参加のメリットや手続き、注意点などを解説しました。

リワークを受けることで、専門家によるアドバイスや参加者同士でのコミュニケーションの機会などが得られます。

ぜひ休職中の悩みや、復職に関する疑問を一人で抱え込まずに、リワークのような支援を頼ってみてください

このコラムがリワーク・プログラムについて知りたい、病気からの復職や転職について考えたい方の助けになったなら幸いです。

さて、私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所です。

就労移行支援事業とは、病気・障害をお持ちで、一般企業での就職や仕事で独立する事を目指す方の、本人に適した職場への就職・定着を目的として行われる、障害福祉サービスの1つです。

診断書をお持ちの場合などは、国の補償で最低0円から就労支援を受けられることもあります。

このコラムでご紹介した「リワーク」とは定義や内容が異なりますが、「病気や障害をお持ちの方々の、『仕事』についてのサポート」という点では同じです。

キズキビジネスカレッジ(KBC)の特徴は、一人ひとりの適職のために、会計・ファイナンス、マーケティング、プログラミング、ビジネス英語などの高度で専門的なスキルを学べる講座やプログラムを用意していることです。

少しでも気になる方は、【キズキビジネスカレッジ(KBC)の概要】をご覧の上、お気軽にお問い合わせください(ご相談は無料です)。


よくある質問(1)

リワークの意味・概要を知りたいです。

一般的には、「病気・障害に関連して休職中の方が利用できる、復職・再就職のための、リハビリテーションプログラム」を意味します。実施団体には、医療機関・障害者職業センター・各企業などがあります。詳細はこちらをご覧ください。

よくある質問(2)

リワークの種類を知りたいです。

大きく分けて、次の3種類があります。(1)医療リワーク、(2)職リハリワーク、(3)職場リワーク。それぞれの詳細や実施団体はこちらをご覧ください。

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