発達障害の就活を成功させる4ステップ 成功例や支援機関などを解説 | キズキビジネスカレッジ  

発達障害の就活を成功させる4ステップ 成功例や支援機関などを解説

ここ数年、メディアで大きく取り上げられるようになった発達障害。

発達障害とは、先天的な脳機能の凹凸と、当事者の取り巻く環境や周囲の人間との関わりとのミスマッチから社会生活に困難さを抱える障害のことです。

就活以前の家庭生活や学業の分野では困難なく過ごすことができた当事者が、就職活動や仕事生活によって初めて困難や生きづらさが表面化するケースも珍しくありません。

特に就職活動では、「コミュニケーション能力」が重視されるなど、当事者がつまずきやすいポイントです。

また、就職ができたとしても、仕事内容とのミスマッチなどから、転職を繰り返す当事者も大勢います。

そこで、本記事では、発達障害の当事者がどのように就職活動をしていけばいいのか、そのノウハウを体験談などをもとに特集します。

発達障害のために就職活動や職業生活にお悩みの方に役立てば幸いです。

発達障害者ならではの就活での困りごと体験談

発達障害の当事者は、就活をする際に何につまずき、困るのでしょうか。

この章では、筆者が見聞きした発達障害の特性で就活をつまずいた2人の体験談を踏まえ、発達障害者の就活における困りごとを紹介します。

なお、これから出てくる体験談は、本人や企業の特定を避けるために、趣旨をゆがめない程度に事実と異なる部分があります。

体験談①ASD特性が強いAさんは、自分をうまく伝えられず就活に失敗

ASD特性が強いAさんは、自分をうまく伝えられず就活に失敗

アニメが大好きなAさんは、勉強は非常に得意で、苦労することなく都内の有名大学の法学部に入学しました。

テレビで放映されているアニメをすべて録画し、アニメ雑誌を読み込む趣味を持っています。

声優の声をすぐに聞き分けるという能力もありました。

大学在学中はオタク活動にのめり込み、声優兼歌手で活躍するタレントのコンサートに日本中まわる日々。

ASDの傾向が強いため、外界からの刺激を遮断する必要があり、定期的に家に引きこもることはありました。

とはいえ、持ち前の勉強面での能力の高さで、大学卒業に必要な単位取得も難なくできました。

そんなAさんは、就活ではうまくいかなかったのです。

Aさんは、与えられた課題はしっかりこなすことができる人です。

しかし、ASDの特性のため、自分の気持ちやしたいことを伝えることが苦手で、感情や感情が平板に見え、そして雑談もうまくできなかったのです。

また、主体的に動く、ということがそもそも苦手でした。

その結果として、自分のことがうまく伝えられず、いろんな企業の面接担当者から「何を考えているかわからない」と言われ、採用試験に落ちる日々が続きます。

100社受け、やっとのことでIT企業に入社したAさんですが、今度は上司とうまくコミュニケーションがとれず、結局退社することになりました。

体験談②ADHD傾向が強いBさんは、計画的な行動が苦手で就活が難航

①ADHD傾向が強いBさんは、計画的な行動が苦手で就活が難航

とにかく何でも挑戦してみるBさんはスポーツが大好きで、大学在学中には世界中をバックパッカーするようなアクティブさがありました。

思いつきで次から次へと行動をしてしまったり、議論が大好きでどんなこともストレートに伝えたりする面もありましたが、就活を始めるまではそうした特性は大きな問題にはなりませんでした。

そんなBさんも、就活になると、ADHDの特性が弱点として発露してきたのです。

膨大なエントリーシート、説明会や面接のスケジュール管理、SPI試験に向けた勉強…。

Bさんの抱えるADHDの特性である「ものをはっきり言う」「計画を立てて段取りを組んで行動することが大の苦手」なことは、そうした就職活動の内容に不向きだったのです。

大学時代にも、サークル活動に夢中になりすぎて単位を大量に落とし、留年寸前になったこともあります。

就職活動を続けたBさんですが、膨大なESの処理につまずく、面接の時間に遅刻する、面接会場に向かう道中で迷子になる、面接担当者と大喧嘩する、話がかみ合わない…そうしたことが続き、結果として就職活動に失敗しました。

また、アクティブな行動力と自由な発想を持つBさんは、周囲の人間から「ベンチャー企業やクリエイティブな会社が合いそう」と言われていたにも関わらず、何がしかのこだわりによって、ADHDには不向きと言われる「正確性」が必要な金融業界を中心に受けたことも、失敗の一因でした。

体験談③発達障害の就活でよくある苦労

上記実例や他の話をまとめると、発達障害の人は、就職活動の際に次のようなことに苦労しています。

  • 自分が何に向いているか理解できない。また、自分の向き不向きについて考えることが苦手
  • 面接の場で求められるマナーや適切な服装がわからない
    (例:面接の場で「私服でOK」と指示を受けると、「ある程度ちゃんとした服」がわからずにジャージなどで行ってひんしゅくを買う)
  • 自分のことを伝えることが苦手、面接の場で求められるコミュニケーションがわからない。逆に、一方的に話してしまう、会話ではなく演説になってしまう
  • 複数の会社の選考に向けたエントリーシート作成、インターンシップ体験、面接準備、スケジュール管理などのマルチタスクが苦手
  • 引きこもり傾向がある場合には、就活時期にそもそもアクションを自ら起こすことができない
  • 生活リズムが乱れがちだと、採用になったとしても定時出退勤が厳しい

このように、就活には、発達障害者にとっていくつもの困難・ハードルがあります。

発達障害の就活の進め方4ステップ

次に、就活の流れをご紹介します。

一般的には、次のようになるでしょう。

自己分析や企業・業界研究は、発達障害がなくても重要なのですが、発達障害を持つ場合には、その特性を活かしたり特性のために苦しんだりしないために特に重要です。

以下、各ステップの詳細をお伝えします。

なお、最近では、大学のキャリアセンター、都道府県のジョブカフェ、就労移行支援事業所などで発達障害の人の就活を支援しています。

就活の一連の流れや各段階でそうした機関を積極的に利用することで、悩みを一人で抱えずに、将来を見据えた就活が可能になります。

ステップ①自分の特徴の理解

発達障害と一口に言っても、全員が全く同じ症状・特徴・傾向を持つわけではありません。

能力の凹凸が比較的少なく通常は障害者手帳の対象とはなりにくい「グレーゾーン」という域の当事者、障害者手帳を取得している当事者、軽度の知的障害を抱えている当事者、弁護士や公認会計士といった難関資格を持っている当事者など、多岐に渡ります。

そのため、まずはそれぞれの当事者が自分の特徴や状況を整理し、選択肢を考えることが必要です。

そうすることで、自分にはどんな選択肢があるのかを考えられるようになります。

とはいえ、発達障害の当事者が自分の特徴を自分一人で考えるのはちょっと大変かもしれません。

後述するように、発達障害の当事者の就活を支援する団体はたくさんありますので、積極的にそういう団体を頼ることで、自己理解を深めていきましょう。

ステップ②自己分析(自己の特性の把握)

ステップ①自己分析(自己の特性の把握)

発達障害者の場合、就活の流れの中では、自己分析(自己の特性の理解)が特に重要です。

自己分析を行うことで、例えば次のように、向いている職業(なりたい職業)や向いていない職業(なりたくない職業)などが見えてきます。

自己分析の結果例
  • マルチタスクが苦手だから、事務職は避ける
  • 社交的で一つのことに集中すると力が発揮できるから、営業職を希望する
  • 一人でコツコツプログラミングをすることが得意だから、エンジニアになる
  • 黙々と数字を扱うのが得意だから、経理を目指す
  • 合理的配慮が必要そうなので、自席の周りにパーテーションを設置できる障害者枠を探す

自己理解のためには、例えば次のような方法があります。

自己理解の方法例
  • 自分史の作成
  • 性格の分析
  • 自分の興味の整理
  • 自分の特性の分析

ステップ③企業・業界研究

自己分析で向いている職種などがわかってきたら、その職種の求人元について、社風や働き方などが自分の性格・特性と一致するかどうかを検討しましょう。

職種に加えて、社風が合っていることも、特に発達障害を抱える人が働くためには重要だからです。

先ほどの事例のように、「雑談が苦手な人」なら「雑談が少ない社風」を選んだ方が働きやすい、ということです。

他にも、空気を読むことが求められない自由な社風である会社の場合は、「空気が読めない」という特性は障害にはならないでしょう(代表例としては、ベンチャー系のIT企業や起業家を輩出しているような企業など)。

また、自己分析をしてもなりたい職種がわからない場合には、向いている社風などを基準に(なりたいとは言えなくても、なりたくないこともない職種で)就活先を探すこともできます。

例えば、コツコツと作業することが得意だけど具体的な職種が思いつかない人の場合は、「保守的で落ち着いた社風」という条件から不向きではない職種を探す、ということです。

そして、社風(雰囲気)以外にも、ルールも重要です。

発達障害者の中には、人と生活リズムが違う(朝型、夜型など)人や感覚過敏が原因で満員電車に乗ることが困難な人もいます。

そうした場合は、例えば、時差出勤やフレックスタイムが認められている会社の方が向いている、ということです。

特に障害者枠での就活では、社風やルールについては、①発達障害者の採用実績の有無、②合理的配慮の実績の有無を確認しておくと、実際の職場の様子が想像しやすいと思います。

また、人によっては週40時間働くことが難しい人もいるので、短時間勤務ができるかどうかや通院などの面で配慮が受けられるかも確認しておいた方がよいでしょう。

加えて、給与という面では、「同一労働同一賃金が徹底されている職場」という条件から探すこともできます。

一概には言えませんが、同一労働同一賃金の会社は、外資系で、契約社員からのスタートであることが多いようです。

ステップ④一般枠または障害者枠で求人先へ応募

ステップ③一般枠または障害者枠で求人先へ応募

自己分析と企業研究が終わったら、いよいよエントリーです。

発達障害者にとって、特にたくさんのエントリーを行う場合、大量のエントリーシート作成、面接応対(コミュニケーション・ビジネスマナー)、スケジュール管理、一連のマルチタスクなどに困難を伴います。

また、障害者枠の場合は、重視されることは「障害を適切に伝えられるか否か」であり、自分にどのような配慮が必要かをまとめておくことが肝心です。

上記「困難」については、有効な対策・ツール・練習法などはもちろんあるのですが、個人、職種、具体的なエントリー先などによって、合う合わないがあります。

次に事例を紹介しますので、この記事では、「発達障害があっても就活(ES記入、面接など)はうまくいく」ということ自体をご理解ください。

その上で、「困難」への対策などについては、後述する就労移行支援施設などを利用して、「あなたの就活」のための具体的な内容を見つけるようにしましょう。

また、一般枠・障害者枠・オープン採用・クローズ採用の詳細は、コラム「オープン就労のメリット、デメリット、条件とは?人事の視点から解説」に記していますので、ぜひご一読ください。

実際の就職活動の成功例

この章では、発達障害当事者が就活を成功させた例を紹介します。

①早期に発達障害と診断を受け、戦略的に就活したEさん

①早期に発達障害と診断を受け、戦略的に就活したEさん

小学生のときに発達障害の診断を受けたEさん。

高校生のころから、両親もEさんも進路に不安がありました。

大学は商学部に進学。

数字には非常に強く、なおかつITスキルには自信があったので、大学では簿記とITに力を入れて勉強しました。

その上で、キャリアセンターも利用しながら自己分析や特性理解を徹底的に行ったことで、就活時の面接で「できること、できないこと」を整理し伝えることができました。

その結果、メーカーの障害者枠で経理関係の内定を得て、今も充実した社会人生活を送っています。

②コミュ力ではなく、制作物を評価する会社に就職したFさん

②コミュ力ではなく、制作物を評価する会社に就職したFさん

小さいころからプログラミングが大好きなFさん。

中学生のころに発達障害の診断を受けており、特性として、人とのコミュニケーションが苦手でした。

そんなFさんは、プログラミング能力を活かして働くことを考え、大学時代から自作のアプリを製作したり、ITベンチャー企業でインターンシップを重ねたりしました。

就活では、発達障害の当事者でもある先輩に教えてもらった、空気を読まなくてよく、コミュ力ではなく制作物を評価する社風のIT企業にエントリーしました。

そして、それまでに開発したアプリをIT企業が高く評価し、IT企業で一般枠のプログラマーとして内定しました。

Fさんは、今も様々なアプリなどの開発に携わっています。

この事例からわかる通り、発達障害者の就職では、適切に支援者を頼りつつ、できることとできないこと、向き不向きなどを整理し行動していくことが成功の秘訣です。

就職活動に役立つ支援機関の一覧

就職活動に役立つ支援機関の一覧

最後に、発達障害者の就職活動を支援する主な機関を紹介します。

繰り返し述べるとおり、就活は一人でがんばらなくても大丈夫です。

適切に支援者を利用する・頼ることで、就活自体も、就職後の生活も、よりよい方向に向かいます。

いずれの支援機関も、ご興味があるなら、お近くの事業所や興味のあるプログラムを実施している事業所をインターネットで探してみましょう。

なお、ここでは紹介を省略しますが、あなたが学生の場合は、所属する学校の就職支援部署も頼ってみましょう。

①障害者就業・生活支援センター(通称ナカポツ、就ポツなど)

障害者就業・生活支援センターとは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく支援機関です。
(参考:厚生労働省「障害者就業・生活支援センターについて」)

障害のある人の生活・就業に関する相談、職業訓練のあっせん、職場定着支援、職業生活に関する助言などを行っています。

発達障害の専門的な相談も実施しています。

どこに相談していいか分からない発達障害者にとって、最初の相談先として適しています。

平成30年現在、全国に334センターがあり、その運営は社会福祉法人やNPO法人が行っています。

②就労移行支援施設

就労移行支援施設とは、「障害者総合支援法」に基づき、障害を抱える人の就労支援を行う機関です。

就労に向けたトレーニング、就職先とのマッチング、就職後の定着支援を行っており、就職活動全般のサポートが受けられます。

民間企業、NPO法人、社会福祉法人などが運営しています(この記事の運営元、キズキビジネスカレッジもその一つです)。

厚生労働省の「平成29年社会福祉施設等調査の概況」によると、平成29年9月には2,703事業所が稼働し、33,179人が利用しています。

なお、大学生が利用する場合には以下の条件が必要です。

  • 大学や地域における就労支援機関等による就職支援の実施が見込めない場合、又は困難である場合
  • 大学卒業年度であって、卒業に必要な単位取得が見込まれており、就労移行支援の利用に支障がない者
  • 本人が就労移行支援の利用を希望し、就労移行支援の利用により効果的かつ確実に就職につなげることが可能であると市町村が判断した場合

大学卒業年度の場合は、市区町村の判断で就労移行支援を利用できる可能性があります。

就労移行支援施設の詳細は、コラム「就労移行支援とは?サービス内容から就労継続支援との違いまで解説」をご覧ください。

私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、うつ病や発達障害などの人のための就労移行支援事業所です。

  • 病気や障害があっても、KBCでは初任給は38万円も
  • 通常52%の就職率が、KBCでは約83%
  • 通常約1年半かかる就職内定が、KBCでは平均4ヶ月

新宿・横浜・大阪に校舎があり、通える範囲にお住まいであれば、障害者手帳がなくても自治体の審査を経て利用することができます。詳しくは下記のボタンからお気軽にお問い合わせください。

③地域障害者職業センター

地域障害者職業センターとは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営する施設です。
(参考:「高齢・障害・求職者雇用支援機構公式ウェブサイト」)

各都道府県にあり、ハローワークと緊密な連携のもと、障害者に対して専門的な職業リハビリテーション、就職に向けての相談支援、仕事選びや継続就労を実現するための就労支援カリキュラムなどを行っています。

④ジョブカフェ

ジョブカフェとは、都道府県が設置している、若者の就職支援をワンストップで行う施設です(東京都の場合は、東京しごとセンターと言います。)

各地域の特色を活かして、就職セミナーや職場体験、カウンセリングや職業相談、職業紹介などさまざまなサービスを行っています
(出典:厚生労働省「ジョブカフェにおける支援」)

⑤ハローワーク

ハローワークは、地域の総合的雇用サービス機関として、職業紹介、雇用保険、雇用対策などの業務を一体的に実施する公的な施設です。
(参考:厚生労働省「ハローワーク」)

就職を希望する障害者の人に対して、専門職員や職業相談員が相談を行うことも可能です。

特に発達障害がある人に対しては、個々の障害特性に応じたきめ細かな職業相談を実施するとともに、福祉・教育等関係機関と連携して、就職の準備段階から職場定着までの一貫した支援を実施しています。
(参考:厚生労働省「発達障害者の就労支援」)

⑥障害者能力開発校

障害者能力開発校では、障害のある人向けに職業訓練を実施しています。

運営主体は、主には都道府県です。

類似の支援として、都道府県が企業など等に委託して実施する障害者職業訓練もあります。
(参考:厚生労働省「ハロートレーニング(障害者訓練)」)

具体的な利用例としては、CAD、オフィスワーク、アプリの開発、製パンなどの専門的な職業訓練があります。

「就職」ではなく、フリーランスという働き方もあります

発達障害を持つ人の中には、定時の出退勤や通勤の困難さ、職場での仕事や人間関係の困難さなどから、「雇われる」のではなく、フリーランスという働き方を希望する人もいます。

職業の一例としては、ウェブライティング、アプリの制作、翻訳、デザインなどがあり、そうしたスキルがある(スキル獲得のために勉強できる)人の場合は、フリーランスという働き方を選ぶことも一案です。

ただし、フリーランスにはフリーランスの大変さがありますので、大変さのフォロー方法や、「雇われる」場合との比較もしっかり行いましょう。

一般に、フリーランスのメリット・デメリット(注意点)は以下のとおりです。

メリット
  • 自分に合わない会社のルールなどに縛られず、好きなように働いてスキルを収入にできる
  • 定時の出退勤が困難な人でも働くことができる
デメリット(注意点)
  • 自己管理が求められる(定時の出退勤はなくても、ミーティング・納期・顧客などとの人間関係はある)
  • 苦手な作業(税金の計算など)でも、自分で責任を持つ必要がある

次に、発達障害当事者のフリーランスの事例をご紹介します。

フリーランスで働くプログラミングが得意なGさん

フリーランスで働くプログラミングが得意なGさん

Gさんは、小さいころからプログラミングが得意。

学生時代から自作でアプリを開発した経験もあります。

ただ、発達障害によって睡眠障害や感覚過敏などがあったため、IT部門に就職した会社についても日々の通勤に困難がありました。

そこで会社を退職し、フリーランスのエンジニアとして、自宅でアプリ開発やウェブ開発に参加するように働き方を改めました。

収入としては大きな変動がないのですが、ストレスが大きく減り、それまでよりもずっと楽に過ごせるようになっています。

一方、経理や税金面の仕事は苦手なので、友人の経理経験者や家族に発注することで支えてもらっています。

まとめ

まとめ

今回は、発達障害を持つ人の就活について述べてきました。

就活にしても就職後の「働き続ける」ことにしても、発達障害を抱えていると、そのための大変さがあることは否定しません。

しかし、大変さを補い、自分に向いた就活・労働を行うことは可能なことは、ご紹介してきた事例などからも明らかです。

そのためには、あなた一人だけで就活・労働をがんばるのではなく、適切に支援者や専門家を頼ることが大切です。

よくある質問(1)

発達障害の自分は、就活をどう進めたらいいんでしょうか?

一般論としては、次の3ステップが考えられます。「(1)自己分析(自己の特性の把握)」「(2)企業・業界研究」「(3)一般枠または障害者枠で求人先へ応募」。詳細はこちらをご覧ください

よくある質問(2)

発達障害を持つ自分が、就活で利用できるサポート機関はありますか?

たくさんありますので、安心してください。代表的なものとして、次の6つがあります。「障害者就業・生活支援センター」「就労移行支援施設」「地域障害者職業センター」「ジョブカフェ」「ハローワーク」「障害者能力開発校」。詳細はこちらをご覧ください。

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

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翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。トップページはこちら→

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