適応障害で休職する人へ送る、休職中の過ごし方と再発防止のススメ | キズキビジネスカレッジ

適応障害で休職する人へ送る、休職中の過ごし方と再発防止のススメ

2019年12月09日

こんにちは、就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)の寺田淳平です。

適応障害で休職中のあなた(休職を検討しているあなた)は、以下のような悩みを抱えてはいませんか?

「休職中の過ごし方がよくわからない…」
「適応障害をどう治していいかわからない…」
「復職したら適応障害が再発しそうで恐い…」

こうしたお悩みをお持ちの方に向けて、休職中の過ごし方から適応障害の再発防止策までを解説します。

私自身、実際に1年近い休職を経験しました。
また、3,500人規模の職場で人事を担当していたこともあります。

そんな私の視点から、適応障害の方が仕事復帰までにできることをご紹介します。

適応障害による休職や復職にお悩みの方の参考になれば幸いです。

安田祐輔

監修:キズキ代表 安田祐輔 (やすだ・ゆうすけ)

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。

その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2022年2月現在9校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年2月現在4校)

【著書など】
暗闇でも走る(講談社)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』 現代ビジネス執筆記事一覧

執筆:寺田淳平 (てらだ・じゅんぺい)

ペンネーム。1991年静岡県生まれ。
高校2年の春から半年ほど不登校を経験。保健室登校をしながら卒業し、慶應義塾大学文学部に入学。同大学卒業後の就職先(3,500人規模)で人事業務に従事する中、うつ病を発症し約10か月休職。寛解・職場復帰後、勤務を2年継続したのち現職のフリーライターに。
2019年に一般財団法人職業技能振興会の認定資格「企業中間管理職ケアストレスカウンセラー」を取得。

サイト運営:キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。トップページはこちら→

適応障害とは?

世界保健機関(WHO)の診断ガイドラインによると、適応障害は「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されてます

ここで言う適応とは、「環境に対する適合的な行動や態度をとることで、周囲や自分との調和的な関係を保つこと」です。

そのため、適応障害には単なる「不適応」以外に、「過剰適応」と呼ばれる「自分を抑え込んで適応し過ぎることで、バランスを崩す」といったケースがあります。

特に我慢強い人は、つらい状況でも「自分は大丈夫」と過信しがちです。

限界を超えて過剰適応を起こし、適応障害になることがあるのです。

また、適応障害にかかった人の40%以上が、5年後にはうつ病などの診断も受けています(参考:厚生労働省ホームページ※リンク失効『適応障害|病名から知る|こころの病気を知る』)

より重篤な精神疾患につながる可能性があるという点にも注意が必要です。


適応障害の症状

適応障害の症状

適応障害の症状は「情緒面」と「行動面」の他に、「身体面」にも見ることができます。

過労・仕事の人間関係・家族の不和などストレス因がはっきりしていて、かつ以下の症状が慢性的に続く場合は、適応障害の可能性があります。(参考:厚生労働省※リンク失効「適応障害|病名から知る|こころの病気を知る」、アメリカ精神医学会『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』、松﨑博光『新版 マジメすぎて、苦しい人たち:私も、適応障害かもしれない…』)

情緒面の症状

  • 憂鬱になる(抑うつ気分)
  • 不安感が高まる
  • 注意力が低下する
  • 意欲減退
  • 怒りっぽくなる
  • 細かいことが気になって集中できない
  • 記憶力が低下する

行動面の症状

  • 暴力的になる
  • たばこやアルコールの量が増える
  • 貧乏ゆすり等の落ちつかない動作が増える
  • 喧嘩や自傷行為のように衝動性が強くなる

身体面の症状

  • 動悸がする
  • 冷や汗をかく
  • 息苦しくなる
  • 過呼吸
  • 胸部圧迫感
  • 寝ても疲労が取れない
  • 吐き気、膨満感がある
  • 手先や唇が震える

ただし、身体面の症状は、内臓疾患や他の病気に由来する要因も考えられます

まずは総合内科の医療機関を受診しましょう。

それでも原因が特定できない場合には、心療内科やメンタルクリニックを訪ねるとよいでしょう。

適応障害の診断基準

それでは、適応障害の具体的な診断基準とはどのようなものでしょうか?

精神医学の権威であるアメリカ精神医学会は、以下のような基準を提示しています。(出典:アメリカ精神医学会『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』)

以下をすべて満たす必要がある

  • はっきりとしたストレス因のため、ストレスが始まって3か月以内に症状が出現
  • 症状は以下のうち少なくともどちらかの証拠がある
    1.そのストレス因に不釣り合いな程度の症状、苦痛
    2.社会的、職業的などの生活に重要な領域の機能に重大な障害をきたしている
  • ほかの精神疾患では説明できない
  • その症状は正常の死別反応では説明できない
  • ストレス因やその結果がひとたび終結すると、症状は6か月以上持続することはない

該当すれば特定

  • 急性:その障害の持続が6か月未満
  • 持続性(慢性):その障害が6か月またはより長く続く

しかし、判断基準は定められているものの、上記の「ストレス因」は人によって異なり、程度も様々です。

少しでも気になる場合は、自己判断を下すのではなく、専門医の診断を受けるのが確実でしょう。


適応障害の治療の原則

適応障害の治療の原則

適応障害の治療の原則は、「ストレスの原因である環境を調整すること」「本人がストレスの原因に対応できるようになること」の2点です。(参考:乃樹愛『なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。』)


①ストレスの原因である環境を調整する。

基本的に適応障害は、その当事者が身を置いている環境に不適応を起こしていることで生じます。

そのため、不適応の原因であるストレス環境を変えることが治療の第一歩です

原因は様々ですが、例えば上司からのパワハラや業務への不適応なら、異動申請、業務量の調整申請、転職の検討が必要でしょう。


②本人がストレスの原因に対応できるようになる

外部環境の要因を調整すると同時に、自身がストレスの原因に慣れていくことも大切です。

その際は、以下のような治療が有効だと言われています。

適応障害の治療においては、「環境を変えること」「ストレス耐性をあげること」の2点が原則であることを覚えておいてください

適応障害で休職するときの兆候と事例

それでは適応障害が原因で休職する場合、職場ではどのような兆候が見られるのでしょうか?

この章では、休職の概要をお話した後で、職場不適応に見られがちな兆候と、休職に至った事例を紹介します。(参考:松﨑博光『新版 マジメすぎて、苦しい人たち:私も、適応障害かもしれない…』)


そもそも休職とは?

そもそも休職とは?

休職とは、雇用契約を維持したまま労働を免除、または停止させる措置を言います(参考:大阪府※PDF「34 休職と休業」)

業務を行えない相当な事由が必要になりますので、原則的に診断書などの提出が必要です。

休職をする際に、まずは確認するべきことがあります。

それは給与支給の有無です。

休職は、企業が就業規則に従って適用する制度のため、企業によっては給与の支給が停止されます

期間もまちまちになりますので、休職を検討されている方は経済面も考慮にいれて、一度就業規則を確認するとよいでしょう。

また、企業によっては休職をすることで、人事考課に多少の影響が生じる可能性があります。

とはいえ、休職しない方が、「適応障害などの病気を悪化させて心身を壊す」といった、デメリットの方が大きいと考えられます

かかりつけのお医者様や、後述する就労支援機関と相談の上、総合的に休職を検討することが大切です。


職場不適応の兆候

適応障害を判断する際には、以下の職場不適応の兆候が出ていないかを確認をしましょう。

職場不適応の兆候

  • 遅刻、早退、欠勤の頻度が増えた
  • 作業効率が落ちて、ミスや小さなケガが増えた
  • 身だしなみを整えないで職場に出てくるようになった
  • 会議の場などで些細なことイライラするようになった
  • 同僚とのコミュニケーションを避けてひとりでいることが増えた
  • 「同僚が陰口を言っている」と思い込むようになった

前掲の症状と同様に、これらの兆候はあくまでも目安です。

上記の兆候が強まっていると感じる方は、専門医の診察を受けることがオススメです


適応障害で休職した人の事例

適応障害で休職した人の事例

適応障害で休職に至る事例として多いのは、異動による職場不適応や過労です

加えて、よくあるケースの一つに、上司とのトラブルも挙げられます

例えば、営業職のAさんは、社内の定期異動で上司が替わってから、体調に変化が現れました。

新しい上司はそれまでの上司とは違って、とても管理が厳しく、高圧的で、業務成績が悪いと同僚の前でもお構いなしに叱り飛ばす人です。

Aさんは、ノルマ達成のために遅くまで外回りをしていましたが成績は上がらず、叱責されることが増えました。

そのため、朝からめまいがしたり、通勤電車の中で吐き気や息苦しさを感じるようになったのです。

内科にその旨を訴えても、原因がわからない「不定愁訴」ということで、経過観察を言い渡されました。

そのうち無気力な状態になることが増えて、遅刻や無断欠勤をするようになり、休養を打診されました。

そして、内科ではなくストレスクリニックを受診ところ、適応障害と診断されて休職に至ったのです。

上記のような対人トラブルによる適応障害の事例は、少なくありません。

適応障害で休職するときの具体的な手続き

適応障害で休職するときの具体的な手続き

それでは、適応障害で休職するときには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。

職場の就業規則により異なりますが、ここでは一般的な流れをお話しします。

先述した事例のように、不調を感じて内科を受診しても要因が特定されない場合は、ストレスが原因の可能性がありますので、心療内科やメンタルクリニックなどの診断を受けましょう。

休職をするには、原則として診断書が必要になります

診断書が下りるまでには、初診から数か月かかる場合もありますので、不調を感じた際には早めの受診をオススメします。

診断書が下りたら、メールでも構いませんので、所属長に面談のアポイントメントを取りましょう。

診断書には相応の効力がありますので、基本的には休職が認められるはずです。

場合によっては、人事担当者との間で、異動などの打診を含む面談が行われる可能性があります。

しかし、原則的には社内の書式に則って申請書を提出し、休職の手続きが完了する流れになります。

適応障害で休職している人が悩む3つのこと

適応障害で休職をされている方からよく聞かれる悩みが3つあります。

よくある悩み

  • ①休んでいて「甘え」だと思われないか
  • ②職場の人や家族に迷惑を掛けないか
  • ③リフレッシュのための旅行などはアリか

適応障害は、職場などの環境の不適応によって生じるため、その場を離れるだけで症状が和らぐことが少なくありません

そのため「甘え」だと思われて悩んだり、旅行に出てリフレッシュしたくてもできないと困る人がいます。

この章では、そうした悩みにお答えします。


悩み①「甘え」だと思われないか

甘えだと思われないか

まずは、「甘えだと思われないか」というお悩みについてです。

精神科医として著名な岡田尊司先生は、適応障害で学校や会社に行けなくなって、布団から出ようとさえしなかった人が、学校や会社から解放されると、別人のように活気を取り戻すことが多いと述べています(参考:岡田尊司『ストレスと適応障害 つらい時期を乗り越える技術』)

それゆえに、ご家族や知人に「甘え」だと勘違いされて悩む人が多いようです。

しかし、適応障害は、精神医学的に限りなく軽症うつ病に近い病態のため、放っておくことで「適応障害→軽症うつ病→大うつ病」と移行する危険があります

こうした悪化を防ぐためにも、適応障害の人が休職するのは適切な対応なので、自身を「甘え」と思う必要はなく、周囲にもそのように理解を求めましょう。

そうした事情を交えて説明しても、ご家族に理解してもらえない場合は、カウンセリングの場に同席してもらうことがオススメです。


悩み②職場の人や家族に迷惑を掛けないか

2つ目は「職場の人や家族に迷惑を掛けないか」というものです。

適応障害に限らず、真面目に仕事にコミットしてきた人ほど、休職によって人員に穴を空けることを申し訳なく感じます。

しかし、それは職場が組織として調整すべきことです

あなた個人が抱え込む必要はありません。

また、特に収入が減ったり看病が必要だったりすると、家族に対して「迷惑をかけている」と思う方もいます。

もちろん、短期的に見れば、ご家族に負担がかかる可能性があるかもしれません。

ですが、休職することでよい方向に向かうのならば、長期的には迷惑ではありません。

まずは休養を取って、あなたが元気になることが何よりも大切です。

同僚やご家族に罪悪感を持たず、治療に専念することが、一番の近道だと考えましょう


悩み③リフレッシュのために旅行に出てもいいのか

リフレッシュのために旅行に出てもいいのか

最後は「リフレッシュのために旅行に出てもいいのか」です。

これはその方の状態によって判断が分かれます。

先述したように、適応障害の人は、職場を離れると調子を戻しやすいため、人によっては旅行に出たりとアクティブな行動を取ることも効果的です。

しかし、相対的に元気になっても、疲労が蓄積している場合がありますので、旅行へ出たいという方は、かかりつけのお医者様に相談するのがオススメです

もし、旅行などリフレッシュの行動へ出る場合、同僚の目に触れるSNSなどに写真を載せるといった行動は、あまりオススメできません。

人によっては、心証を害して復職後の人間関係に影響する可能性がありますので、注意が必要でしょう。

休職中の過ごし方〜適応障害を治すには?〜

ここからは、適応障害を治すのに有効な休職中の過ごし方を見ていきましょう。

5つに分けて解説していきますが、前提として「常に医者の判断を仰ぐ」という姿勢が大切です

ご自身では回復傾向にあると思っていても、状況次第では加療が必要であったり、安静にした方がよいという場合があります。

信頼できるかかりつけのお医者様に相談をしながら、以下の過ごし方を試してみてください。


①医師やカウンセラーと定期面談する

医師やカウンセラーと定期面談する

休職中は「医師やカウンセラーとの定期面談」を欠かさないようにしましょう

あなたの心の状態について、専門的な見地からアドバイスをくれる医師やカウンセラーを持つことで、休職を漫然と過ごすことなく、経過を観察しながら回復に努めることができます。

もし、診断やカウンセリングに納得できなかったり、薬物療法に抵抗があったりという場合は、セカンドオピニオンを求めて別の病院へ行くのも一つの手段です。

また、代替医療や民間療法ではなく、「病院」で診察を受けるという点も重要です。

きちんとした専門機関で、診察や定期面談を受けてください。


②休養を優先する

2点目に大切なのが、「休養を優先する」という姿勢です。

人によっては、休職中に新しいことに着手したり、旅行へ出たりするかと思います。

もちろん、意欲が湧くのはよいことですが、先述したように過労などで体力が戻っていない場合など、専門医の目から見れば加療が必要なケースがあります

そのため、まずは休養を優先するという姿勢を忘れずにいてください。


③就労支援機関に通う

前提となる休養期間を過ぎたら、「就労支援機関に通う」ことをオススメします。

就労支援機関では、適応障害などの障害によって就労が難しい人に向けて、福祉サービスを実施しています

一例をあげると、障害者総合支援法に基づいて設置されている就労移行支援事業所などは、診断書があれば最低0円からサービスを受けることが可能です。

障害に理解のある支援員が、体調管理やメンタル面の相談、復職に向けた具体的なアドバイスなどを行っていますので、まずは無料相談をしてみるとよいでしょう。

就労支援機関に通うことで、生活リズムを定着させるとともに、復職したときのイメージが掴みやすくなるというメリットもあります。

就労移行支援については、コラム「就労移行支援とは?サービス内容から就労継続支援との違いまで解説」にまとめていますので、興味を持たれた方は併せてお読みください。


④規則正しい生活を送る

規則正しい生活を送る

4つ目は「規則正しい生活を送る」という点です。

初期の休養期間は、睡眠の時間が多くなるため、生活が不規則になりがちです。

そのため、この期間を過ぎたら、朝きちんと目を覚まして、三食バランスよく食事を取ることを心がけましょう

特に、朝陽を浴びることで、血管や内臓の働きをコントロールする自律神経が整ってきて、心身が落ちつくようになります。(参考:原田賢『忙しいビジネスパーソンのための自律神経整え方BOOK』)

自分を立て直すためにも、規則正しい生活を意識しましょう。


⑤副交感神経を意識して行動する

次にオススメしたいのは、「副交感神経を意識して行動する」です。

副交感神経とは、先述した自律神経の一種で、心身をリラックスさせる役割を担っています(参考:乃樹愛『なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。』)

副交感神経への意識を高めるには、あなたがリラックスできる環境や行動を知った上で、それを習慣づけることが大切です。

特に、以下のような行動がオススメです。

休職期間中にリラックス法を見つけることは、適応障害が回復した後の再発防止にも役立ちますので、この機会にぜひ副交感神経を意識する習慣をつけてください。

ただし、いくら気持ちが安らぐとはいえ、お酒やたばこなどの嗜好品は依存性があるため、避けた方がよいでしょう。


⑥転職や異動について検討してみる

転職や異動について検討してみる

休職中に「転職や異動について検討してみる」のもよいでしょう。

ただし、あくまでも「心身に余裕が出てきた」「転職や異動のことを考えると気持ちが前向きになる」という段階に達してから検討するようにしてください

検討の際は、先述した就労支援機関に相談にすることをオススメします。

また、具体的な転職活動などに移る際には、必ずかかりつけのお医者様への相談も忘れないようにしましょう。

適応障害による転職については、コラム「適応障害による転職、成功の秘訣は?転職後の再発防止策まで徹底解説」に詳細をまとめていますので、転職をご検討中の方は併せてお読みください。

復職後の再発防止策4選

この章では、休職を経て復職した際の再発防止策を4つ紹介します(「医療機関とのつながりを適切に保つ」ことは前提です)。

自力でできる再発防止策を中心に厳選しましたが、何よりも大切なのは「一人で抱え込まない」ということです。本格的に調子が崩れる前に、少しでも「再発しそうかも」と思ったときには、周囲の人や専門家を頼るようにしましょう。


防止策①仕事を早めに切りあげる

仕事を早めに切り上げる

復職間もない頃に、特に有効な防止策が、「早めに仕事を切りあげる」というものです

適応障害を発症する人の中には、がんばり屋で我慢強い人が少なくありません。

そのため復職してすぐに、「休職前と同じペースで働こう」「一気に挽回しよう」と前のめりになる場合があります。

しかし、休職中にどれだけ規則正しい生活を送っていても、いきなりギアをあげて仕事に掛かることは難しいです

適応障害を再発しないためにも、仕事を早めに切りあげるという姿勢を保ちましょう。

ちなみに、適応障害を抱えている人の仕事術については、コラム「適応障害で仕事にお悩みの方へ〜対処法と向いている仕事を解説します〜」にまとめていますので、興味を持たれた方は併せてお読みください。


防止策②相談相手を持つ

防止策の2点目は「相談相手を持つ」です

ストレスクリニックの院長として著名な松﨑博光氏は、適応障害になりやすい人の特徴の一つに、相談相手がいないことを挙げています。

特に自分に自信が持てない人ほど、他人とうまく交流できずに問題を抱え込みがちです。

そうした状況を避けるためにも、復職をしたら相談相手を持つようにしましょう

相談相手は知人や同僚に限りません。

休職中に信頼関係を築いた専門医のもとへ、カウンセリングを受けにいくというのも、「相談相手を持つ」ことに含まれます。

復職後に不安のある人は、相談相手としてカウンセラーとの関係を継続しましょう。


防止策③レジリエンスを鍛える

レジリエンスを鍛える

防止策の3点目は「レジリエンスを鍛える」です

レジリエンスとは、「ストレスから立ち直るための精神的回復力」を意味する精神医学の用語です。(参考:内田和俊『レジリエンス入門: 折れない心のつくり方』)

近年、「落ち込まない強さ」よりも、落ち込んでも「すぐに回復できるしなやかさ」を身につけることが、ストレス耐性の観点で重要視されています

仮に芯が弱くても、柳のように衝撃を受けとめて戻ることができれば、心が折れることはありません。

レジリエンスを鍛えるためには、普段からミスや問題を引きずらずに、「気分を切り替える」ことを意識する必要があります。

具体的には、以下のような「切り替えスイッチ」を見つけることが大切です。

適応障害に悩んでいる人は、自分なりの切り替えスイッチを見つけて、レジリエンスを鍛えることに努めましょう。


防止策④時には情報を遮断する

最後は「時には情報を遮断する」という防止策です

適応障害を克服した人が再発するタイミングとして、異動などで環境や担当が変わった場合が挙げられます。

新しい環境に移ると、対人関係や業務に慣れるまでに時間がかかるため、疲労が蓄積して容量オーバーを起こしがちです。

さらに、そうした状況で夜遅くまでネットやゲームをしていると、情報負荷がますます過剰になります。

疲労を感じたときは、目を閉じて神経を休めるなど、映像や音楽などの情報を遮断するだけでも違います

時には情報を遮断することも大切だということを忘れずにいてください。

まとめ:休職中の過ごし方次第で適応障害は克服できる

休職中の過ごし方次第で適応障害は克服できる

適応障害で休職されている方に向けて、休職中の過ごし方と再発防止策を紹介してきました。

実践できそうなものはありましたか?

休職は就労にブランクができるため、一般的には好ましいものと思われないかもしれません。

しかし、過ごし方次第では、あなたの性格や仕事の進め方を見つめ直すチャンスに変わります。

休職期間を有効に使えば、適応障害を克服するだけでなく、新しい自分に生まれ変わって、その後の人生を有意義に進めることもできるでしょう

この記事を読まれた方が、休職期間を活かして適応障害を乗り越えていければ幸いです。

さて、私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、うつや発達障害、適応障害などで離職した方のための、就労移行支援事業所です。

就労移行支援事業とは、一般企業での就職や、仕事で独立する事を目指す障害者の方の、本人に適した職場への就職・定着を目的として行われる、障害福祉サービスの1つです。

適応障害であることが診断書から明らかな場合などは、国の補償で最低0円から就労支援を受けられることもあります。

キズキビジネスカレッジ(KBC)の特徴は、会計・ファイナンス、マーケティング、プログラミング、ビジネス英語などの高度で専門的なスキルを学べる講座やプログラムを用意していることです。

少しでも気になる方は、【キズキビジネスカレッジ(KBC)の概要】をご覧の上、お気軽にお問い合わせください(ご相談は無料です)。


よくある質問(1)

適応障害での休職中の過ごし方を知りたいです。

一般論として、次の6点が挙げられます。「医師やカウンセラーと定期面談する」「休養を優先する」「就労支援機関に通う」「規則正しい生活を送る」「副交感神経を意識して行動する」「転職や異動について検討してみる」。詳細はこちらをご覧ください。

よくある質問(2)

復職後に適応障害の再発を防ぐ方法はありますか?

「医療機関とのつながりを適切に保つ」を前提に、一般論として、次の4点が挙げられます。「仕事を早めに切りあげる」「相談相手を持つ」「レジリエンスを鍛える」「時には情報を遮断する」。詳細はこちらをご覧ください。

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