ADHDの方へオススメの対策17選〜仕事・生活・二次障害に分けて徹底解説〜

2020年12月03日

こんにちは、キズキビジネスカレッジの寺田淳平です。

ADHDの特性・傾向をお持ちのあなたは、様々な場面で困りごとを抱えていると思います。

「生活面だけでなく、仕事面での対策もしなくては」と、普段から緊張感やストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。

また、後述するように、うつ病や適応障害といった「二次障害」への対策が必要な方もいらっしゃいます。

そこで今回は、ADHDの方に実践してみてほしい対策を、仕事・生活・二次障害に分けて徹底解説いたします

ADHDの傾向があっても確定診断の下りていない「グレーゾーン」の方にも役立つ対策を紹介していきますので、ADHDの特性でお困りの方はぜひ一度、読んでみてください。

ADHD(注意欠如・多動性障害)とは?

ADHDは、正式名称を注意欠如・多動性障害(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder)という、発達障害の一種です

現時点では原因は不明ですが、「生まれつき、脳の機能に偏りがある」という状態です。

ADHDの特性の一例として、「計画を立てても、意図せずして他の出来事に気を取られ、予定や時間を失念する」というものが挙げられます

それゆえ、とりわけ大人になると、社会生活や仕事の悩みが増えると言われています。

こうしたADHDは、2013年にアメリカ精神医学会の定める『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』においてはじめて成人のADHDが規定されたことで、年齢を問わず、注目を浴びるようになりました。

ADHDの傾向が確認されるものの、確定診断が下りるほどではないことを意味する「グレーゾーン」の状態の人もいます。

ADHDを取り巻く状況は多様化しつつあるというのが現状なのです。(参考:岩波明『大人のADHD:もっとも身近な発達障害』、日本精神神経学会「今村先生に『ADHD』を訊く」、厚生労働省「ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療」)


ADHDの2つの特性

ADHDの2つの特性

特性の程度や現れ方には個人差がありますが、ADHDには大きく分けて2つの特性があります。

多動・衝動性の特性は、一般的に成長するうちに薄れてゆくと言われており、青年期以降にその特性が見られなくなる人もいます。

一方で、大人になっても仕事上の困難の中心となるのが、「仕事のミスや先延ばしが多い」という不注意性の症状です

ご自身をADHDではないかと疑っている方は、これらの特性を理解した上で、まずは病院に行って診察を受けるようにしましょう。

また、病院と並行して、「発達障害者支援センター」のような発達障害に悩む方をサポートする支援機関に相談することもオススメします

なお、ここまでADHDの発達障害の一種だとご紹介してきましたが、ADHDは病気とは異なり、あくまで「目立ちやすい特性を持つ」というだけです。

日常的に対策を講じることで、しっかりと力を発揮することは充分可能ですので、ご安心ください。


ADHD対策に「薬」は有効?

ADHDの特性への対策として、薬の服用が有効な場合もあります。

病気ではないADHのために薬を飲むことに違和感を覚える方もいるかもしれません。

しかし実際に、薬を服用することで特性による「困りごと」が減ったという方は大勢います

現在では、コンサータ、ストラテラ、インチュニブ、ビバンセなど、薬剤の種類も多様化しています。

体質によって合う薬剤と合わない薬剤はありますので、服用をご検討される方は、かかりつけ医の診断に必ず従うようにしてください。

服薬によって強い副作用が生じる場合などは、医師と相談の上で、違う薬を試してみるのもよいでしょう。

ただし、必ずしも薬に頼らなくても、本コラムの3章で解説する対処法や、労働環境の調整などで、特性に伴う困りごとを充分解決できる可能性があります。

「薬を飲むこと」は特性への一対策であり、様々な対策を柔軟に取り入れていくという姿勢を持つと、気持ちも対策も楽になると思います

【人気コンテンツ】
○体験談:キズキビジネスカレッジはスキルだけでなく、自信も得られた場所でした
○スタッフ紹介:利用者が自立して働き続けることができるように、主体性を伸長するためのサポートを意識
○コラム:就労移行支援事業所の選び方のポイント7選|通所までのプロセスも解説

ADHDを持つ方の困りごと6選

この章では、ADHDを持つ方が直面しやすい困りごとを紹介します。

ただし、ここで挙げる困りごとは、「ご自身がADHDかどうかを判断するためのもの」ではありません。

繰り返しにはなりますが、ADHDの特性は人によって個人差があり、困りごとも各人の状況によって違いがあります

それゆえ、「ご自身がADHDであるかどうか」は、必ず専門医の検査を受けて判断するようにしましょう。


①整理整頓がうまくできない

①整理整頓がうまくできない

1つ目は「整理整頓がうまくできない」という困りごとです。

ADHDの特性上、書類などをデスクに置きっぱなしたり、掃除をしなかったりすることで、机周りが散らかるという方が少なくありません

ペンやハサミといった道具類も無意識のうちにどこかに置いてきたり、ひとまず引き出しの中に入れておいたりするため、整理整頓が苦手な傾向にあります。

仕事の場面では、備品や重要書類を紛失することもあるため、「整理整頓がうまくできない」ことが悩みだという人は多いでしょう。


②忘れ物やミスが多い

2つ目は「忘れ物やミスが多い」です。

ADHDの特性である「不注意性」ゆえに、持ち物を確認しなかったり、内容をよく読まないで書類を書いたりしやすく、忘れ物やミスが頻発します

仕事では、別の業務や新しいアイディアに気を取られて物忘れをするというのも、ADHDの方の特徴の一つです。

前に挙げた「整理整頓がうまくできない」ことから、探し物を見つけることに時間がかかり、そのうちに人から声を掛けられて「自分が何をしていたのかを忘れてしまう」ケースも見られます。


③スケジュールの先延ばしや遅刻をしやすい

③スケジュールの先延ばしや遅刻をしやすい

「スケジュールの先延ばしや遅刻をしやすい」というのも、よくある困りごとです。

とりわけ、衝動性の強いADHDの方の場合、本人の感覚を重視して行動するので、そもそも「計画を立てる」「スケジュールを調整する」ということが苦手な方もいます

もし衝動性が弱かったとしても、不注意性が強いと、スケジュール確認や準備を怠りやすいので、「予定を詰めすぎて遅刻してしまった」という事態が起こりやすいです。

専門家の中には、こうした時間管理が苦手な傾向を「時間処理の障害(Temporal Processing)」として、大きな特性の一つに数える方もいます。

例えば、臨床心理士の中島美鈴氏は、「ADHDの方は、特性上、時間の経過を把握することが難しい」ということを述べています。

そのため、「本人の見積もっている時間」と「実際にかかる所要時間」との間にズレが生じやすく、計画を立てても想定通りに進まずに締め切りを過ぎたり、準備に手間がかかって待ち合わせに遅れたりすることが、こうした悩みにつながるそうです(参考:中島美鈴『もしかして、私、大人のADHD?』)


④タスク管理が苦手

4つ目は「タスク管理が苦手」という困りごとです。

タスク管理とは、対応すべき業務や課題(タスク)を的確に把握し、進捗管理を行うことです。

以下のような作業がタスク管理に該当します。

ところが、ADHDの特性上、考えを整理することにも困難を感じやすく、必要な工程や作業をうまく切り分けて並べ替えることが難しいという方は珍しくありません

また、業務が溜まってくると、タスクそのものを失念したり、新規の案件に気を取られて優先順位を見失ったりします。

仕事の場では、タスク管理は業務遂行のベースになるため、困りごととして挙げる人は多いです。


⑤気が散りやすくて集中できない

⑤気が散りやすくて集中できない

仕事でも勉強でも、作業をするときにはある程度の集中力が必要です。

特に、締め切りに追われているときや繁忙期には、短時間で多くの処理を行う必要があります。

しかし、ADHDの特性上、人から話しかけられたり、仕事以外に気にかかることがあったりすると、そちらに気を取られて、集中できないという方が少なくありません

結果として、パフォーマンスが上がらないことが困りごとになる方もいます。


⑥うつ病や適応障害などの「二次障害」に悩まされる

ADHDやASDなどの発達障害を持つ方は、特性上、処理能力やコミュニケーションに障害が生じることで、社会生活でのストレスを抱え込みやすいと言われています

このような、発達障害に伴って生じるうつ病などの精神疾患等を「二次障害」と呼びます。

特に、ADHDをお持ちの社会人の場合、正確な処理やスケジュール管理ができず、上司や同僚から叱責を受けることで二次障害を患うケースが度々見られます。

その結果、働くことが嫌になって仕事が続かないなど、二次障害の悩みを抱える方は一定数いるようです。

【仕事編】ADHDの方が実践したい7つの対策

この章では、まず「仕事」に取り入れられる対策を見ていきましょう。

前提として覚えていただきたいことは、発達障害に伴う仕事の悩みを一人で抱え込まないことです

周囲の同僚や上司、専門機関の支援員など、できるだけ周りの人の協力を求めるようにしましょう。

その点を心に留めながら、以下の対策を試してみてください。(参考:司馬理英子『大人の発達障害 アスペルガー症候群・ADHD シーン別解決ブック』、對馬陽一郎『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の方が上手に働くための本』)


対策①医師や支援機関に相談する

①医師や支援機関に相談する

まずは「医師や支援機関に相談する」ことから始めましょう。

かかりつけ医は、あなたがADHDの特性とうまく付き合っていく上で、大切なパートナーです

定期的に通院して悩みを共有することで、あなたの特性に即したアドバイスがもらえるでしょう。

もちろん、生活上の悩みだけでなく、仕事の相談にも乗ってもらえるはずです。

また、公・民を問わず、ADHDの方を支援している機関は複数あります

具体的には、以下の支援センターが挙げられます。

  • 発達障害者支援センター
  • 精神保健福祉センター(うつ病などの精神疾患を伴う場合)
  • 地域障害者職業センター
  • 障害者就業・生活支援センター

特に「地域障害者職業センター」と「障害者就業・生活支援センター」では、状況に応じてお勤め先とあなたの間に入って業務の調整を図る場合もありますので、仕事にお困りの方には頼りがいがあるかもしれません。

また、後述する「就労移行支援事業所」のように、仕事の悩みに丁寧に寄り添って解決策を提示してくれる支援機関もあります。

もし、どの支援機関に行くべきか迷うという場合は、お住いの自治体の障害福祉課が窓口になりますので、詳細を問い合わせてみてください。


対策②同僚にリマインドをお願いする

2つ目は「同僚にリマインドをお願いする」という対策です。

ADHDの方は、スケジュール管理を自力でしようにも、特性的に困難な場合があります

そういうときは、業務を分担している同僚に事情を話して、リマインドを依頼しましょう。

「自分で解決すべきだと思い詰めていたけれど、同僚にお願いしてみたら嫌がられることもなく、簡単に解決した」というケースは案外あるものです

ぜひ、無理のない範囲で、周囲の同僚に相談してみてください。


対策③整理整頓だけする時間をつくる

対策③整理整頓だけする時間をつくる

3つ目は「整理整頓だけする時間をつくる」という対策です。

一日のうちに「整理整頓しかしない時間」を設けると、自分の行動やタスクを落ちついて確認する機会ができます

まずは「時間の枠を設定する」ことが大切なのです

その時間に、書きつけたメモを一つの手帳にまとめたり、現在の業務に直接関わりのない書類を決まったところに片付けたりすれば、仕事の見通しがよくなるはずです。


対策④リスト化を徹底する

「リスト化を徹底する」というのも効果的な対策です。

これはタスクの見落としや忘れ物で悩むADHDの方に、特にオススメの対策です。

リスト化のコツは、できるだけ「一つの」ノートや紙などにまとめることです

その上で、仕事や持ち物を書きだし、完遂したら線を引いて消す習慣をつけましょう。

マーカーの色にルールを設けて優先順位を付けるなど、リスト化の際に工夫を取り入れることで、もっと仕事が楽になる可能性もあります。


対策⑤ゲーム要素を取り入れる

対策⑤ゲーム要素を取り入れる

「ゲーム要素を取り入れる」という方法もあります。

これは興味のあること以外はやる気になれないというADHDの方に有効な対策です

医学博士である星野仁彦先生は、ADHDの方はゲームやネットなどにはまりやすく、寝食も忘れてのめり込む傾向が顕著だと指摘しています(参考:星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』)

見方を変えれば、ゲームやネットにはまりやすい傾向を利用することで、仕事に対しても集中力を切らさずに取り組める可能性があるということです

ここで言う「ゲーム要素」とは、競争心をあおられるようなことや勝負事のこと、という程度に捉えてください。

具体的には、タイムアタック形式のようにどれだけ早く作業を終えられるかを計測してみたり、一緒に仕事をしている同僚とどちらが多く契約を取れるかを競ってみたりするといった方法が挙げられます。

仕事に楽しみを見出すためにも、ゲームや勝負事を取り込んでみてはいかがでしょうか?


対策⑥ツールを導入する

6つ目は「ツールを導入する」という対策です。

近年、ADHDの特性を補う目的で開発された「タスク管理ツール」が注目されています

例えば、社会福祉法人SHIPの提供している「タスクペディア」では、ADHDの当事者の方が編みだしてきたタスク管理の手法が採用されています。

また、医療分野において様々な解決策を提示している株式会社Welbyが開発した「AOZORA」も、ADHDの方向けのタスク管理ツールとして有名です。

いずれも、当事者や専門医の監修を経て開発されているため、信頼のおけるツールとなっています。

自力でのタスク管理に限界を感じるADHDの方は、こうしたツールを導入するのも良いでしょう。


対策⑦雇用枠や働き方を見直す

対策⑦雇用枠や働き方を見直す

7つ目は「雇用枠や働き方を見直す」です。

仕事内容や働き方で苦労しているなら、雇用枠や働き方を見直すことも検討しましょう。

障害者を対象とする求人・雇用に、「障害者枠」というものがあります(障害者枠以外の求人・雇用のことは、「一般枠」と言います)。

障害者雇用枠では、発達障害の特性や程度に応じて、業務内容や業務量への配慮を得ながら働くことができます(ただし、通常は障害者手帳の取得が必須です)

ADHDに限らず、「一般雇用枠」で働いている発達障害の方は、「障害者雇用枠」に移ってから心理的な負荷が減ったというケースが少なくありません。

一方で、給与水準や昇進などのキャリア面では、一般雇用枠に比べて、満足のいく待遇を得られない可能性があるという注意点もあります。

あなたの二次障害の状態や、経済状況、生活と仕事の優先準備などを総合的に考えて判断することが大切です

また、ADHDの方は、「9時17時」などの固定勤務制よりも、勤務時間に融通を利かせられるフレックス制や、フリーランスでの就労の方が向いている場合もあります。

雇用枠や就労形態には、それぞれ一長一短がありますので、実際に見直しを行う際には、前述の支援機関の専門家に相談することをオススメします


対策⑧就労移行支援事業所で仕事術や向いている職業を考える

最後に、特に転職・退職を検討されている方は「就労移行支援事業所で仕事術や向いている職業を考える」ことも有効な対策です。

就労移行支援事業所では、病気や障害をお持ちの方が、就職や転職のためのサービスを受けられます

就労移行支援事業所は、公的な認可を受けた様々な団体が、それぞれの理念や得意分野によって運営しています(私たちキズキビジネスカレッジものその一つです)。

利用のためには障害者手帳は必須ではなく、専門医による診断書があれば支援を受けることが可能です。

支援の詳細は事業所ごとに異なりますが、あなたの特性に合わせた「個別支援計画」に基づいて、仕事の相談だけでなく、コミュニケーションの訓練や専門スキルの習得、就職先の紹介までと、多岐に渡るサポートを行っています

もちろん、ADHD対策として有効な仕事術だけでなく、あなたの特性的に「向いている職業」を考えるお手伝いもしています。

また、事業所によっては就職・転職された方向けに「職場定着支援」を行っているところもあります

就労定着支援では、一般的な定期面談の他に、就職先での業務内容や業務量の調整といった、職場で長く働き続けるためのサポートが受けられますので、仕事が続かないことでお悩みの方には、特にオススメです。

実際に、障害者職業総合支援センターの統計によれば、職場定着支援を受けた人とそうでない人で、1年後の職場定着率に20%近い差が出ています(出典元:障害者職業総合支援センター ※PDF「障害者の就業状況等に関する調査研究」)

相談・見学は無料ですので、受けたい支援内容のある事業所に、一度問い合わせてみるとよいでしょう。

【生活編】ADHDの方が取り入れたい5つの対策 

この章では、ADHDの方が生活の上で取り入れたい対策を5つ紹介いたします。(参考:村上由香『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本』)


対策①同居者に確認をお願いする

①同居者に確認をお願いする

1つ目は「同居者に確認をお願いする」です。

ADHDの特性は、脳の機能の偏りによって生じているため、自力で全てをカバーするのは難しい面があります

それは先述した仕事に限らず、生活面でも同じです。

ご家族や恋人と同居されていたり、ルームシェアをしていたりする方は、ぜひ予定や持ち物の確認をお願いするようにしてください

家を出る前や、朝食を一緒に取っている際などに教えてもらうことで、その日の予定や持ち物の抜け落ちをある程度、軽減できるでしょう。


対策②スケジュールやリストを壁に貼る

上記に関連してオススメな対策が「スケジュールやリストを壁に貼る」です。

わかりやすい例を挙げるなら、リビングや共用部にホワイトボードなどを掛けておいて、共有したい予定を思いついたら書きつけておくという対策法があります

これなら、あなた自身で予定が確認しやすくなるだけでなく、見落としているときには、同居人の方が「確かに書いてある」と指摘しやすくなりますので、オススメです。

スケジュールやリストは、できるだけ一つにまとめて、壁に貼ったり、ホワイトボードに書いたりするようにしましょう。


対策③持ち物を一つのバッグにまとめる

③持ち物を一つのバッグにまとめる

3つ目は「持ち物を一つのバッグにまとめる」です。

これは、支度に時間がかかることで遅刻しやすい方や、忘れものをして取りに戻ることが多い方にオススメな対策です

持ち物を「できるだけ一つのバッグにまとめる」習慣を身につけることで、支度にかかる時間や忘れ物を減らすことができます。

バッグが複数あると、バッグごと忘れる可能性もあるため、普段から持ち歩くバッグを一つに決めておくのがよいでしょう。


対策④毎日の起床と就寝の時間を定める

4つ目は「毎日の起床と就寝の時間を定める」という対策です。

ADHDの方は、興味・関心の強い趣味や作業に対して異様な集中力を発揮する「過集中」という状態になりやすいことが知られています

「過集中」状態になると、時間を忘れて没頭するため、夜更かしをしやすく、それが朝寝坊による遅刻につながる場合も少なくありません。

それゆえ、起床と就寝の時間をきちんと定めて習慣化することで、生活リズムを安定させることが重要です。

この対策のポイントは、「起床と就寝の時間だけは厳守する」というように、自分の生活上のルールを明確にすることです

また、同居人の方に、就寝30分前に声を掛けてもらうなど、協力をお願いするのも良いでしょう。


対策⑤リマインダーアプリを利用する

⑤リマインダーアプリを利用する

最後は「リマインダーアプリを利用する」という対策です。

スマートフォンの内蔵アプリや、Googleの提供しているカレンダーアプリなど、設定した時刻になるとプッシュ通知をする無料のアプリはたくさんあります

こうしたアプリの「リマインダー機能」を活用することで、タスクや予定の漏れを軽減できるはずです。

また、「Time Tree」のような予定共有アプリを使うことで、効率的に家族とスケジュールを共有するといった利用の仕方も有効でしょう。

【二次障害編】ADHDの方向けの5つの対策

最後に、二次障害を持つADHDの方ができる対策を5つ紹介します。

前提として、治療にあたっては医師の診断をきちんと聴くことが大切です

特に、薬を服用している方は、自己判断での断薬は絶対にしないでください。

かかりつけ医は、あなたの状態に応じて薬剤を出していますので、副作用などを理由に減薬・断薬を考えている方は、まずは相談するようにしましょう。

上記の点に留意して、以下の対策を実践してみてください。(参考:木津谷岳『これからの発達障害者「雇用」』、佐藤隆『職場のメンタルヘルス実践ガイド』)


対策①定期的なカウンセリングを受ける

①定期的なカウンセリングを受ける

1つ目は「定期的なカウンセリングを受ける」です。

医師の診察と薬の服用はもちろん有益ですが、それに加えて臨床心理士などによるカウンセリングを受けることも、二次障害の改善には有効です。

カウンセリングでは健康面の悩みだけでなく、仕事に関する悩みについても相談できますし、具体的なアドバイスを得られます

話をするうちに、自分でも気付かなかった「考え方の癖」を自覚することで、ADHDの特性理解につながるなど、様々なメリットが期待できます。

経過観察を続けることで、カウンセラーの側でもあなたの特性や現在の状態を指摘しやすくなりますので、二次障害にお悩みの方も、予防を心掛けたいという方も、ぜひカウンセリングを受けてみてください


対策②生活習慣を整える

心身の健康のためには、安定した生活習慣が必要です。

特に、就寝と起床の時間は、できるだけ一定にするようにしましょう

睡眠リズムの乱れは、生活習慣の乱れに直結するだけでなく、仕事中のパフォーマンスにも関わってきます。

また、薬を服用中の方は特に、アルコールやカフェインの摂取に注意してください。

これらの嗜好品は、治療の妨げになるだけでなく、頭痛・不安の原因になると言われています。

アルコールやカフェインは、一時的なストレス解消になったとしても、依存性がありますので、控えるのが望ましいです。


対策③適度な運動を取り入れる

③適度な運動を取り入れる

3つ目は「適度な運動を取り入れる」です。

二次障害の対策には、日頃受けているストレスを上手に発散することが重要ですが、その方法として「適度な運動」は効果的です

適度な運動の例には、以下のようなものがあります。

  • 毎日20分程度の散歩
  • 簡単な屈伸運動やストレッチをする
  • 週2~3日程度30分のジョギング

ただし、無理をすると、運動自体がストレスになる可能性もあるため、注意してください。

二次障害対策として運動する場合は、あくまでも「疲れすぎない程度」という点が肝要です。


対策④食生活を改善する

4つ目は「食生活を改善する」という対策です。

国立精神・神経医療研究センター神経研究所の部長である功刀浩先生によれば、うつ病の治療においては「食生活などの生活指導」も大切です

ファストフードなどのパッケージ化された食品の摂取や、食べすぎによる肥満、ダイエットによる栄養不足など、食生活の乱れがうつ病などの発症に関わっているというのです。

反対に、野菜、果物、大豆製品、きのこ類、緑茶など、ビタミンやミネラルを多く摂取する「バランスのとれた食事」を取ることが精神疾患の改善に役立つと考えられます。

ぜひ、医師などとも相談しつつ、食生活という観点から、二次障害を緩和できないか考えてみましょう。(参考:朝日新聞「生活習慣と関係が深いうつ病、予防につながる栄養素は……」)

ADHDの方ができる対策はたくさんあります

ADHDの方ができる対策はたくさんあります

ADHDの方が抱えやすい困りごとから、仕事・生活・二次障害への対策を網羅的に紹介してきましたが、あなたが取り入れられそうな対策はありましたか?

繰り返しにはなりますが、ADHDの方は、特性に伴う悩みを一人で抱え込まないように心掛けてください

これまで紹介してきたように、医師、家族、同僚、支援機関など、あなたが頼れる相手はたくさんいます。

ぜひ、こうした周囲の人に協力を求めながら、これまで解説してきた対策を実行していっていってください。

このコラムが、少しでもADHD対策に悩む方の助けになれば幸いです。

さて、私たちキズキビジネスカレッジは、うつや発達障害などの方のための、就労移行支援事業所です。

就労移行支援事業とは、一般企業での就職や、仕事で独立する事を目指す障害者の方の、本人に適した職場への就職・定着を目的として行われる、障害福祉サービスの1つです。

ADHDであることが診断書から明らかな場合などは、国の補償で最低0円から就労支援を受けられることもあります。

キズキビジネスカレッジの特徴は、会計・ファイナンス、マーケティング、プログラミング、ビジネス英語などの高度で専門的なスキルを学べる講座やプログラムを用意していることです。

少しでも気になる方は、【キズキビジネスカレッジの概要】をご覧の上、お気軽にお問い合わせください(ご相談は無料です)。

【人気コンテンツ】
○体験談:キズキビジネスカレッジはスキルだけでなく、自信も得られた場所でした
○スタッフ紹介:利用者が自立して働き続けることができるように、主体性を伸長するためのサポートを意識
○コラム:就労移行支援事業所の選び方のポイント7選|通所までのプロセスも解説

新宿代表(新宿御苑校・新宿校):03-6265-3652(受付 月〜土曜日10〜17時)

横浜校:045-534-9855(受付 月〜金曜日10〜17時)

大阪校:06-6147-2221(受付 月〜金曜日10〜17時)

新宿代表 (新宿御苑校・新宿校)

受付:月〜土曜日 10〜17時

横浜校

受付:月〜金曜日 10〜17時

大阪校

受付:月〜金曜日 10〜17時