ニートになる原因・なりやすい人の特徴・脱出方法~元ニートが語る~

ブランクからの学び直しをサポートする個別指導塾・キズキ共育塾の岡田和哉です。
私は高校時代の不登校(からの高校中退)をきっかけに、約10年間のニートを経験しました。
私の経験上、「人がニートになる原因」を理解することは、「ニートからの社会復帰」や「ニート化の予防」に役立ちます。
この記事では、ニートから社会復帰を目指す人や、お子さんがニートになることを心配する親御さんのために、人がニートになる原因を解説した上で、ニートになりやすい人の共通する特徴やニートから脱出する方法を紹介します。
目次
ニートになる最初の原因は人それぞれ

ニートになる最初の原因は、人それぞれで多様です。
「そんなの当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、次のような固定観念を持っている人も多くいます。
- ニートは怠け者がなるもの
- ニートは甘え
- 自分は(我が子は)しっかりしているからニートにならない
実際は、次のようにどんな人でも様々な原因で、ニートになる可能性があります(これでも一部の例です)。
- いじめや勉強不振が原因の不登校を経てニートになる人
- 人間関係や将来の不安が原因の高校中退を経てニートになる人
- 病気や職場環境を原因に退職してニートになる人
- 人から見ると「ちょっとしたこと」が原因で外出できなくなってニートになる人
- 自分でも「しっかりしたい」と思っているのにどうしても一歩踏み出せないことが原因でニートになる人
ただ、同じような「原因」を経験しても、ニートにならない人がいることも事実です。
つまり、「何らかの『原因』を克服できない人がニートになる」というが考えられるのです。
そして、「その人が『原因』を克服できない理由」を知ることが、ニートになることを防ぐ、またはニートから脱出する方法を知ることに繋がります。
ニートになりやすい人に共通する特徴とは?
では、同じ「原因」を経験した上で、「ニートになる人」と「ニートにならない人」は、何が違うのでしょうか。
(私の知る限り、)最初の「原因」が何であれ、ニートになる人の多くには、「自己否定と無気力の悪循環に陥りやすい」という共通の特徴があります。
次のように、自分のことをどんどん否定的にとらえる傾向があり、それがさらに状況を悪くする、という特徴です。
- 失敗の経験から自信を失う
- 周りからのプレッシャーを強く感じる
- 無理にがんばろうとするが結果が追いつかない
こうなると、「悪い状況を変えたい」と思ってもなかなか変えられません。
そして、自己否定がさらに進み、ますます希望と気力をなくしてニートになる、という負のスパイラルが生まれるのです。
単純化した例を述べれば、次のような感じです。
勉強が上手くいかないという「原因」からの悪循環
- →自信喪失
- →クラスメイトは勉強ができるという焦り
- →さらなる自信喪失
- →「もっと勉強をがんばらないと」というプレッシャー
- →でも、なかなか結果が出なくてますます自信喪失
- →「自分はダメ人間だ」という自己否定
- →「もうやる気が出ない、何もできない…」という無気力
- →ニートになる
また、勉強が原因の「負のスパイラル」に陥ると、人間関係・体調・生活リズムなど、他の様々な面でも悪循環を抱えることが多いです。
こうした複数の悪循環が同時に生じると、「新しい道」に進むことが難しくなります。
このように、ニートになりやすい人の特徴は、「何かの『原因』」をきっかけに、無気力への悪循環に陥りやすいこと」だと、私は考えています。
ニート脱出の第一歩は「無気力による悪循環」を断ち切ること
私の場合、ニートになった最初の「原因」は高校時代に不登校となったことです。そこから引きこもり状態になり、無気力の悪循環に陥っていきました。
やはり複数の悪循環を抱えていたのですが、一例を挙げれば、次のような感じでした。
私が陥った悪循環の例
- 不登校になって外出が減るという「無気力」
- →生活が不規則になり、体力もなくなる
- →睡眠時間が長くなり、1日の生活リズムが24時間以上になる
- →リズムを正そうとしても朝に起きることができず、自分がイヤになる
- →希望を持てず、何もやる気が起きなくなる
- →余計に外に出なくなる…
私は、こうした悪循環からなかなか抜け出せませんでした。
「ニートは長期化するほど脱出が難しくなる」と言われるのは、「悪循環が長引けば長引くほど、深い無気力に陥る」からだと思います。
そのため、ニートからの脱出には、この「無気力の悪循環」を断ち切る必要があるのです。
ニート脱出のために、モチベーションが続く目標を持ちましょう

先述したとおり、同じ「原因」を経験しても、そこからニートになる人とならない人がいます。
また、ニートからすぐに脱出できる人となかなか脱出できない人がいます。
その差は、「『原因』にこだわりすぎず、成功体験を積み、自己肯定感を保つ・高めることができるかどうか」ではないかと思います。
また、違いが分かりやすいように単純化しすると、次のようになります。
- 「今回の国語のテストは成績が悪かった。自分はもう全部がダメだ…」と考えがちな人は、ニートになりやすい
- 「今回の国語のテストは成績が悪かった。それはそれとして、明日のサッカーはがんばろう」と考えられる人は、ニートになりにくい
ニートになる「原因」は、ほとんどの場合「失敗や挫折の経験」です。
ニートになりやすい人は、その「失敗や挫折の経験」にこだわりすぎるために、自分に対して失望し、明るい将来が見えない「無気力の悪循環」に陥り、抜け出しづらくなります。
そこで私は、ニートからの脱出のため(ニートにならないため)に、モチベーションが続く目標を持つことをオススメします。
その目標を達成して成功体験を得ることで、「自分はなかなかやるじゃないか」という自己肯定感を持つことができ、「無気力の悪循環」という呪縛から解放されます。
「モチベーションが続く目標」とは、具体的には小さな目標や、楽しめる目標です。
私の場合、ニート生活の中で久しぶりに行ったフットサルで全く走れず、足がつったことがきっかけで、「体力をつけてフットサルを楽しめるようになりたい」と思い、毎日ランニングをするようにしました。
そして、ランニングを続けることでフットサルも楽しめるようになり、それまで「できない」と思っていたことが「できる」という希望・自信に繋がりました。
これは、「フットサルを楽しみたい」という小さな目標、楽しみのための目標があったから実現できたのだと思います。
無目的に体力をつけようとしてもランニングは続かなかったと思います。逆に「フルマラソンを走りたい」という大きな目標をであれば挫折していたかもしれません。
成功体験は、「自分への失望」や「無気力」を「希望」に変えます。
そして、希望を持てるようになれば、それがさらなるモチベーションになり、様々な目標に向かって進んでいけるようになるのです。
つまり、悪循環を好循環に変えることができるのです。
これも私の場合、ランニングの結果として体力がつくだけでなく、生活リズムが整う、精神的にも活力が出るなどの効果があり、ニート脱出に大いに役立ちました。
私の場合は「フットサルを楽しむためのランニング」でしたが、「ほしいものを買うための短期アルバイト」などもオススメです。
もし、あなたやあなたのお子さんが何かの「原因」でニートになった(なりそう)なら、モチベーションが続く目標を考えてみてほしいと思います。
私たちキズキ共育塾は、ブランクからの学び直しをサポートする完全個別指導塾です。進路/勉強/受験/生活などについて、無料相談ができます。各種受験の合格実績多数。お気軽にご連絡ください。
LINEで問い合わせ原因と向き合い目標を見つけることで、ニートを抜け出せます

これまでにお伝えしてきた内容をまとめます。
ニートになる「原因」は人それぞれで多様です。同じ「原因」を経験しても「ニートになる人」と「ニートにならない人」がいます。
ニートになりやすい人に共通する特徴は、「自己否定と無気力の悪循環に陥りやすいこと」だと、私は考えています。
そして、人がニートになる理由は、何らかの「原因」をきっかけに「無気力の悪循環」に陥ることです。
無気力の悪循環から抜け出しニートから脱出するために、モチベーションが続くような小さな目標や楽しめる目標を持ち、少しずつ成功体験を積んでいきましょう。
成功体験をすることで、自己肯定感が高まり、「自分への失望」や「無気力」が「希望」に変わります。
そして、希望を持てるようになれば、それがさらなるモチベーションになり、様々な目標に向かって進んでいけるようになり、ニート脱出につながっていくはずです。
焦らずに目標達成を一つひとつ積み重ねていきましょう。
もし、あなたやあなたのお子さんの目標が高卒認定の取得、大学進学、ゼロからの学び直しといった「勉強」に関することならば、ぜひ私たちキズキ共育塾にご相談ください。
それぞれの事情に応じてもっと具体的なお話ができますし、きっとあなたのお力になれると思います。
なお、「具体的に目標ややりたいことがない」といった方ももちろん大歓迎です。私たちとお話しする中で、目標が見えてくるかもしれませんよ。
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