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ADHDで不登校の子どもに親ができる7つの対応〜支援者はたくさんいます〜

2021年2月2日 火曜日 投稿

ADHDで不登校の子どもに親ができる7つの対応〜支援者はたくさんいます〜

こんにちは、個別指導塾・キズキ共育塾の内田青子です。

この記事をご覧のあなたは、お子さんのADHD(の傾向)と不登校(学校が苦手なこと)についてお悩みではありませんか

「ADHD」「発達障害」「不登校」と聞くと、キツい言葉に思えるかもしれませんが、まずは肩の力を抜いて、お気軽にお読みください。

あなたのお子さんに限らず、ADHD(の傾向)のために、学校になじめない子どもは大勢います

私たちキズキ共育塾の生徒さんの中にも、珍しくありません。

次のようなご相談も、よくお受けします。

「うちのADHDの子が、夏休みが明けから学校に行き渋るようになった」
「子どもが学校に行きたがらないのは、ADHD(の傾向)が原因なんだろうか?」

この記事では、キズキ共育塾の経験と参考文献から、主に小中学生の親御さんに向けて、「ADHDの二次障害としての不登校」について、その原因・予防策・対応などをお話しします(お子さんが高校生以上でも参考になると思います)。

同じようなお悩みを抱えるお子さん・親御さんが多いということは、その対応策もたくさんあるということです。

このコラムを読むことで、お子さんの「次の一歩」が見つかるきっかけになるとともに、親であるあなたの安心にもつながれば幸いです。

私たちキズキ共育塾(トップページへ)では、ADHDの(傾向がある)人、不登校の人、学校が苦手な人の勉強や進路について、無料相談を行っています。少しでも気になるようであれば、お気軽にご相談ください(※なお、このコラムは長いので、目次を見て気になる部分だけ読んだり、読まずに問い合わせていただいたりしてOKです)。

ADHDの概要・特徴・行動特性など

最初に、ADHDとはどういったものかを見ていきたいと思います。

少し長いので、ADHDについてすでにご存じの方は、次章「ADHDの子は、二次障害として不登校になることがある」までお進みください。

①ADHDとは、発達障害の1種

ADHDの概要・特徴・行動特性など

ADHDとは、「発達障害」の中の一つのグループです。

「発達障害」とは、脳の機能のバランスの偏りのために、学校や社会生活の中で困難が生じる特性のことです

運動機能と同じように、脳の中(心の機能)にもいろいろな機能があります。

脳の機能(心の機能)のバランスが悪い(ばらつきがある)ものが、「発達障害」と呼ばれるものです。

もちろん、誰の脳の機能(心の機能)にも、多少のバランスの悪さがあるものです。

その上で、「ばらつきが非常に大きくて、学校や社会生活に困難を生じるもの」を「発達障害」と言います。

また、「発達障害」は、「実行機能の障害」とも言われています

「実行機能」とは、何かを実行するために必要な機能のことです。

「宿題があることを覚えておく」「遊びに行きたいのを我慢する」というようなことをやり遂げる機能です。

発達障害の子どもは、「実行機能」の障害から、その場に適した行動がとれないと考えられています。

②不注意の特性

ADHDの人には、「不注意の特性」があります。

例えば、忘れ物が多く、注意散漫でボーっとしやすい、といったようなことです

教室の中でもおとなしくて目立たないため、特性(障害)に気づかれにくいタイプです。

女子に多い傾向があります。

③多動性・衝動性の特性

③多動性・衝動性の特性

ADHDには、多動性・衝動性という特性もあります。

例えば、落ち着きがなくおしゃべりが止まらなかったり、授業中に立ち歩いたり、ということです

また、ささいなことでカッとなりやすく、乱暴な子だと敬遠されたり叱責を受けたりすることもあります。

男子に多い傾向があります。

④具体的によくみられる行動特性

以上を踏まえて、ADHDの人に具体的によく見られる行動・特性としては、次のようなものがあります。

  • 忘れっぽい
  • 集中力が続かない
  • 感情のブレーキがきかない
  • 待つことが苦手
  • 宿題や提出物を忘れる
  • ささいなことでカッとなる
  • 整理整頓ができない

上記のような特徴から、「ADHDの子どもは、自分自身をうまく制御することができない」と言えるかもしれません。

ただし、子どもによって、ADHDの現れ方は様々であり、上記の全ての特徴があるとは限りません。

⑤他の発達障害を併せ持つこともある

ADHDと一緒に、ASD(自閉スペクトラム症・自閉症スペクトラム障害)、やSLD(限局性学習障害)、他の発達障害を併せ持つ子どもも多くいます。

ADHDの人の約80%は、限局性学習障害を併せ持っているとも言われています。

⑥ADHDかどうかは、医師だけが判断できる

発達障害かどうかは、医師だけが判断できます。

ADHDをはじめ、発達障害の特性は、誰の中にもある程度は見られるものです

そのため、「発達障害だ」「発達障害ではない」という判断は、とても難しいのです。

お子さんがまだ診断を受けていない場合は、必ず医師に相談しましょう。

「ADHD」以外の「自閉スペクトラム症」「限局性学習障害」など詳しいことを知りたい方は、コラム「発達障害やアスペルガーって何?〜親御さんのための定義・対応・Q&A〜」もご覧ください。

ADHDの子は、二次障害として不登校になることがある

次に、不登校とADHDの関係性を紹介します。

ADHDの人は、二次障害として不登校になることがあるのです。

①ADHDの二次障害としての不登校

①ADHDの二次障害としての不登校

「二次障害」とは、発達障害の特性によって生じた困難によって起きる、「次の困難」のことです

わかりやすい例でいえば、ADHDの特性によって授業に集中できずに勉強についていけないという困難を抱えた子が、そのことを先生や親に叱責されて、自信を失って不登校になる…といった状態です。

学校は、みんなが同じように行動することを求められる場所です。

発達障害の特性を持つ子どもは、がんばっているのになかなか周りと同じようにできず、失敗や挫折を繰り返すことが珍しくありません

ADHDの特性から勉強について行くことができず、「できない子」として自尊感情が傷つくこともあります。

トラブルを起こしたりして、からかいや虐めの標的になることも、先生に叱られることも多いでしょう。

そのような状況によって、子どもは、自信を失ったり無力感に陥ったり先生などへ反発したりして、学校に行きたくないと思うようになるのです

このような不登校は、ADHDの「二次障害」だと言えるでしょう。

ただしもちろん、周りの大人が早期にその特性に気がつけば、自尊感情を失わないようにサポートできますし、不登校になっても後述のようにサポートする方法はたくさんあります。

②不登校以外の二次障害

発達障害の二次障害として生じる可能性がある状態は、不登校だけではありません。

「二次障害」には、子どもの怒りや不満が自分の外に向かうものと、自分の内側に向かうものがあります。

次のような例があります。

外に向かう二次障害の例

・過度の反抗
・暴言
・家庭内暴力
・非行

内に向かう二次障害の例

・うつ
・対人恐怖症
・ひきこもり

親御さんを不安にさせるようなことをお伝えしたかもしれませんが、後述する相談先などを頼り、適切に対応することで、お子さんの二次障害の予防・対応は可能です

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ADHDで不登校の子に親ができる7つの対応

この章では、ADHD(の特性)の二次障害として、不登校になった子ども・なりそうな子ども・学校が苦手な子どもに対して親ができるサポートをご紹介します。

大前提として、発達障害・ADHD・不登校のことを、親だけ、ご家庭だけでなんとかしようとする必要はありません

また、「いま所属している学校への登校復帰」だけが「次の一歩」とは限りません。

一般論として親御さんにできることをご紹介しますが、後述する相談機関などを頼ることで、あなたのお子さんに向いた具体的な方法や進路が見つかると思います

対応①無理に学校に行かせない

対応①無理に学校に行かせない

子どもの「学校に行きたくない」気持ちを受け止めて、まずは家でゆっくり休ませましょう。

ADHDに限らず、不登校(になりかけ)の子どもを無理やり登校させようとすると、自尊心の低下や親への反発心がますます強まります

行き渋りや不登校の子どもは、学校で傷つき、精神的に疲弊しています。

次項②も参考に、休ませるようにしてください。

対応②家庭を子供にとって居心地のいい場所にする

家庭を、子どもにとって居心地のいい場所にしましょう。

学校に行き渋るADHDの子どもは、失敗や「できない経験」を積み重ねたり、叱責されたり、からかわれしたことで、学校での居場所を失っています

その上、家庭でも「学校に行かなきゃダメじゃないの!」と叱られたら、子どもは行き場を失います。

親御さんは、家庭を居心地よくしてください。

子どもの話に反論したり、正論で励ましたり、というのは、あまりオススメできません。

「学校で何があったか、お母さんだけに教えて」など、子どもが学校に行きたくない理由を無理に聞き出すことも効果的ではありません。

ありのままのお子さんを受け止めるようにしてください

対応③ADHDについて学び、子どもの特性を知る

対応③ADHDについて学び、子どもの特性を知る

専門家に相談したり本を読んだりして、ADHDについて知りましょう。

ADHDの特性が不登校と関連する場合は、その特性に対する適切なサポートが必要です。

これは、「現在の不登校」だけでなく、将来的に大学に進学したり社会に出たりしたときのためにも有効です

親子でお子さんの特性を理解することで、現在への対応も、将来のことも、お子さんにより向いた方向で考えられるようになります。

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対応④担任の先生や学校と連絡を取る

担任や学校に連絡を取って、お子さんの学校での様子を聞きましょう。

聞き取った情報は、後述する相談機関を利用する際に役立ちます

お子さんは、親には話せないトラブルを学校で抱えているかもしれません。

いじめを受けている場合、恥ずかしさや親を心配させたくないという気持ちから、いじめの事実を親に隠す子もいます。

親には話せないことを、先生やスクールカウンセラーには話しているかもしれません

学校で、ADHDの特性がどのように現れ、どのような影響があるのかをを知ることが重要です。

対応⑤ペアレント・トレーニングや療育などを受ける

対応⑤ペアレント・トレーニングや療育などを受ける

ペアレント・トレーニングなど、親子で(または親だけ・子どもだけで)受けられる、発達障害の方々を支援するプログラムがあります。

ペアレント・トレーニングでは、子どもの行動を理解し、親はどんな対応をするのが望ましいかを、グループワークや個別指導で学んでいきます

自治体、病院、大学、親の会などが数日間の講座として行うことが多いようです。

その他にも、TEACCH、感覚統合法、応用行動分析、放課後デイサービスなどの「療育」を行っている自治体や団体もあります

ペアレント・トレーニングも含めて、近隣の施設でどのような「療育」を受けることができるのか、役所の福祉課や児童課、子育て支援センター、発達障害支援センターなどに問い合わせてみましょう。

自治体が主催する場合、費用は多くの場合無料です。

対応⑥発達障害や不登校の「親の会」に参加する

同じような悩みをお抱えの親御さんが集まる「親の会」などで、情報交換をすることも大変有効です。

最近では、発達障害の特性を持つ子を育てた先輩の親が、現役の親に寄り添い、アドバイスをする「ペアレント・メンター」という活動も盛んに行われています。

子育てに唯一の正解はありません。

家族会や親の会でいろいろな意見を聞き、「いろんな子育てがあっていいんだ」「この子に合う育児が我が家の育児なんだ」と前向きな気持ちを取り戻す親も少なくありません

具体的な解決策が見つかることもあれば、話すだけで、気持ちを共有するだけで気持ちが楽になることもあるでしょう。

「親の会」は全国にありますので、「発達障害 親の会 ○○市」「ADHD 親の会 ○○県」などとインターネット検索を行うと、いくつも見つかると思います

また、「不登校の親の会」も全国にあります。

こちらも、子どもの不登校で悩む親同士で話し合うことで、情報が得られたり心の負担が軽減されたりします。

近隣の「親の会」で知っている顔に会いたくない場合は、隣県の「親の会」に参加することも可能です。

一人で悩まず、親の会や家族会に足を運んでみましょう

対応⑦勉強が気になるなら、ADHDに理解のある塾などを利用する

対応⑦勉強が気になるなら、ADHDに理解のある塾などを利用する

学校に行かない場合、勉強についていけなくなることが心配かもしれません。

そのような場合は、ADHDの特性に理解のある塾などを利用しましょう(私たちキズキ共育塾もその一つです)。

そうした塾では、一般的なADHDの特性に対応した授業を行うことはもちろん、子ども一人ひとりに合わせて柔軟な対応を行っていること珍しくありません

こちらも、「発達障害 塾」「ADHD 塾」などとインターネット検索をするといくつか候補が見つかると思いますので、気になるところに見学に行くことをオススメします。

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不登校など、ADHDの二次障害についての包括的なアドバイス

不登校など、ADHDの二次障害についての包括的なアドバイス

次に、ADHDによる不登校などの二次障害に対応するにあたっての包括的なアドバイスを、田中康夫先生の本を参考にご紹介します。

前章までの内容をまとめた部分もありますので、ぜひご覧ください。

また、キズキ共育塾の実感としては、何度も繰り返す通り、「親子だけ、ご家庭だけで抱え込まずに、詳しい人たちや支援団体を頼る」ことを大前提にすることをオススメします。


発達障害の「二次障害」は、傷ついた自尊感情を抱えた子どもからの「SOS」です

学校に行けないのも、子どもがADHDの特性により学校で困っていることの現れです。

発達障害の子は、家の内外で失敗や挫折を繰り返し、自尊感情が低くなっています。

それが積み重なると、無力感、自己否定感、反発心となり、不登校、うつ、非行などの「二次障害」につながる可能性があります。

二次障害を予防するためには、早くからの発達障害の特性への気づきと、自尊感情を傷つけない対応が必要です

学校や支援機関などで、生活面や学習面でサポートを受けるとともに、家の中で安心して過ごせる環境を整え、叱られたり罰を受けたりすることのない、穏やかでねぎらいのある家族関係を作ります。

そして、その子の「得意なこと」「好きなこと」を見つけ、それができたら、たくさん褒めてください。

ADHDの子どもの言動には叱りたくなるようなものが多いのですが、叱ることより褒めることが大切です

ADHDの特性のために失敗をした子どもに、「どうしてできないの?」「駄目な奴だなあ」などと人格を否定するような言葉もかけてはいけません。

ADHD含め発達障害は、「できること」と「できないこと」の落差が激しくバランスの悪い障害です。

「できないこと」のみが目立つので叱りたくもなるのですが、「できないこと」だけを見て子供を否定せず、全体を見て、その子の「いいところ」を発見して褒めようとする親の姿勢が重要です。

このように、褒めながら少しずつ「できること」を増やし、自己肯定感を育んでいくことが、不登校などの「二次障害」の予防となります

また、家庭だけで悩まず、専門家に相談しましょう。

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ADHDと不登校の相談先

ADHDと不登校の相談先

最後に、ADHDと不登校の相談先をご紹介します。

何度も述べるように、お子さんのことをご家庭だけで抱え込まず、積極的に相談機関を頼ってください

「ADHDと不登校のどちらについて相談すればいいんだろう(どちらの相談先を探せばいいんだろう)」と思うかもしれませんが、ADHDと不登校は、両方について相談できるところもよくあります。

相談先の例としては、以下のようなところがあります(すでにご紹介したものも含みます)。

  • 発達障害の専門家がいる医療機関(小児神経科、児童精神科、発達外来など。近くに小児精神科がない場合や、精神科に抵抗がある場合には、かかりつけの小児科医に相談しましょう)
  • 小児科
  • 学校の担任
  • スクールカウンセラー
  • 市区町村役所の子育て相談窓口
  • 地域の保健センター、子育て支援センター、児童相談センター
  • 発達障害支援センター
  • 発達障害や不登校の「親の会」
  • 民間の発達障害支援機関(私たち、キズキ共育塾もその一つです)

誰に相談すればいいのかわからない場合は、まずは、お子さんの担任や学校に相談してみましょう。

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まとめ

まとめ

以上、ADHDと不登校の関係などについてご紹介しました。

児童精神科医で臨床心理士の田中康雄先生は、「二次障害は子どもからのSOSだと考えるといいでしょう」と書かれています。

不登校も、傷ついた子どものSOSです。

親御さんは、まずはその声を受け止めて、温かくお子さんを休ませましょう。

「二次障害」の予防や回復のためには、できるだけ早くADHDの特性に気づき、自尊感情を高めていくことが大切です。

ご紹介したような相談先を頼ることで、あなたのお子さんのための具体的な方法が見つかると思います。

この記事が、あなたとお子さんの役に立ったなら幸いです。

さて、私たちキズキ共育塾では、多くのADHDや不登校の生徒さんを学習面で支援しています。

特にADHDの傾向を持つ生徒さんは、授業に集中できない、宿題を忘れるなど、学習面で困難を抱えることが多く、それが原因で不登校になることも少なくありません。

キズキ共育塾では、講師と一対一で、生徒さんの特性に合った授業を作って行きます。

「お話し中心の授業」で講師とおしゃべりしながら、学校復帰や受験勉強など、「次の一歩」に向けた練習をしている生徒さんもいらっしゃいます。

ADHDで不登校のお子さんのことでお悩みでしたら、キズキ共育塾の概要をご覧の上、お気軽にご相談ください(親御さんだけでのご相談、お子さんと親御さんご一緒でのご相談も承っております)。

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