「学校、疲れた。」人づき合いに悩むあなたに伝える3つの解決法

「学校、疲れた。」人づき合いに悩むあなたへの解決法

こんにちは。学校生活にお悩みがある方のための完全個別指導塾・キズキ共育塾の佐野澪です。

あなたは、学校生活にとても疲れていませんか。

もしかしたら、この文章を読んでくれているたった今この瞬間も、くたくたに疲れきっているのかもしれません。

そんな中、この記事に目を通してくれて、ありがとうございます。

この記事では、学校生活の中でも特に「人間関係」が招く疲れに焦点を当てて、疲れなくなる方法、疲れを晴らす方法をお伝えします

この記事を通じて、あなたの抱える疲れと悩みがほんの少しでも軽くなれば幸いです。

あなたが毎日を自分らしく、生き生きと過ごせますように。

学校の人間関係って、疲れる――

毎日決まった時間に起きて、
毎日学校へ通い、
授業を受け、
人によっては放課後に部活動もある。

それだけでも、じゅうぶんエネルギーの要ることです。

学校生活には疲れる要素がたくさんありますが、中でも「人間関係」はその最たるものと言えます。

学校での人づきあいって、どうしてこんなにも疲れるのでしょう?

学校の人間関係は「狭くて、選べないから」疲れる

学校の人間関係は「狭くて、選べないから」疲れる

疲れの原因の一つは、学校生活における友人関係が「狭くて、選択の幅も少ないこと」ではないでしょうか。

付き合う相手は、「小さな集団の中の、小さなグループ」の中から選ばざるを得ません。

また、授業や行事などでのグループ行動も、「しない」という選択は基本的にはできません。

つまり、自分で選べない、「決まったメンバーでの、決まった行動」に適応することが求められるため、疲れるのです。

そうした制約のいろいろと多い学生時代は、「個」を殺して生きることが少なくありません。

たとえいま自分が属する集団(学校、クラス、グループ、部活など)が合わないなと感じても、誰かに合わせていくしかないという風潮の中では、小さなことを我慢して、無理しがちです。

あなたも、これまでたくさん我慢を重ねてきたのではないですか?

その小さな我慢や無理の積み重ねが、大きな疲れとなって、いま、あなたを苦しめているのだと思います。

学校生活における人間関係は、自由が効かず、個を押し殺すことで疲れがじわじわと溜まりがちなものなのです。

「自分はもう疲れきってしまった、でも毎日学校に通わないといけない。どうすればよいのだろう」
「学校にうまく適応できない自分はだめなんじゃないか」

あなたはこんなふうに悩んだり、罪悪感を抱えたりしているのかもしれません。

だけど、人間関係で疲れることは、あなたの責任でも、あなたの問題でもありません。

どうか自分を責めず、むしろ、よくがんばっているのだと認めてあげてくださいね。

学校の人間関係で疲れなくなる方法3点

現在あなたが置かれている環境を、簡単に変えることはできないかもしれません。

しかしそうは言っても、何もしなければ疲れは溜まる一方です。

これから疲れをリリースしたり、溜めにくくしたりする工夫をご紹介します。自分に合ったものや、取り入れられそうなものがあれば、ぜひ実践してみてくださいね。

方法①考え方を変えてみましょう

考え方を変えてみましょう

いま現在あなたが持っている価値観は、どこから生じたものですか?

考えてみれば、「個人の気持ちを学校の仕組みに適応させなければならない」なんて決まりはありません。

だけど、日本には“みんな一緒”が尊ばれる風習があります。

そのことが、あなたを苦しめている一因かもしれません。

それなら少し見方を変えてみませんか

本来、自分と他人は違っていて当たり前です。

勉強が得意な子もいれば、スポーツが得意な子、美術が得意な子と、人によって得意不得意がありますよね。

友達がいなくても、「いまの環境」にうまくなじめなくても、別に悪いことではないんです。

それを「悪いこと」だと思って疲れるのは、周囲の目を気にするからではないでしょうか。

まずは、「自分のことは自分で理解しよう」と思えると、ラクになります。

あなたは、この世界にたったひとりの存在です。

一度きりのあなた自身の人生を、他人のものさしを基準にして、否定する必要なんてないんですよ。

「学校生活は、卒業するまでの短い期間だ」と割り切ってしまいましょう

そうすると、必要以上に他人の目を気にすることがなくなり、疲れにくくなると思います。

「そんな過ごし方をしていたら、社会に出てから人間関係の構築ができなくなるのでは…?」と不安かもしれません。

ですが、大人になってからの人間関係は、学生時代の人間関係と違って、自分が望んで切り拓いた関係なので無理がありません。

ちょうどよい距離感で相手と接することができるので、学生時代よりも安定したつきあいができるはずです。

そもそも、10代はまだ自我が確立されていないため、友人とほどよい関係を築くのはお互いに難しいことです。

学生時代に周りの人と合わなかったからといって、大人になってからの人間関係も苦労するというわけではありません

方法②学校(クラス・部活)の外に居場所や人間関係をつくってみましょう

学校の外に居場所や人間関係をつくってみましょう

学校外での活動も、学内の人間関係から意識を離すためのよい機会となります。

習い事、地域の活動、ボランティア、アルバイトなど、学外で参加できるものがあれば、積極的に探してみましょう。

趣味のオンライン上のつながりでもよいですね。

もっと小さな範囲で、例えば「同じ学校の、クラスと部活以外の人たち」とつながりを持つことも効果的です。

単一の居場所や人間関係しかない場合(例えば友人関係がクラスにしかない場合など)は、ひとつの関係で失敗すると、大きな疲れや苦労につながります。

一方、複数のつながりがあれば、もしどこかが自分に合わなくても、疲れない関係を保つことができます

方法③専門家に相談してみましょう

専門家を頼ってみましょう

専門家の力を借りることも有効です。

ひとりきりで我慢を重ねると、最悪の場合、心身に異常をきたすことになりかねません。

自分の疲れを他人に相談することを恥ずかしいと思う人もいるかもしれませんが、そんな必要はありません

適切に専門家を頼ることも、あなたの疲れを取り除く有効な方法です。

自分自身ではどうすることもできないほど疲弊している、
誰かに助けてほしい、
そんなときに利用できる機関を以下にまとめたので、参考にしてみてください。

スクールカウンセラー

小・中・高のほとんどの学校にいて、通常は無料です。
ただし、曜日が限定されている場合もあるので、注意が必要です。
守秘義務があるので、あなたの悩みが周囲に漏れてしまうことはありません。
安心して利用しましょう。
カウンセリングの結果、必要に応じて、医療機関の紹介なども行ってくれます。

フリースクール

学校での人間関係がどうしても合わずにつらいときには、学校以外の学ぶ環境を検討してみるのもよいでしょう。
フリースクールに通うことも、ひとつの手です。
フリースクールとは、不登校などの学生が通える場所です。
各フリースクールは、学習指導に強い、他の生徒との交流が多いなど、それぞれ特色が異なりますので、現在のあなたの状況に合ったフリースクールを探しましょう。
学校と連携しているフリースクールだと、フリースクールへの出席を学校の出席日数として認めてくれることもあります。

私たちキズキ共育塾はフリースクールではありませんが、学校に疲れた人たちもたくさん通っている完全個別指導塾です。お悩みの相談は無料で行っていますので、何かお力になれることがあれば、気軽に頼ってくださいね。

大学附属の心理相談所

臨床心理士を養成している大学院に、付属の心理相談所が設立されていることがあります。
大学院生の研修施設を兼ねているので、基本的には院生が心理面接、カウンセリングを行います。
基本的に院生が対応しますが、指導教授や相談所の会議等でしっかり面接内容の確認がされているので、それなりに質は高いと言われています。
利用料金は、1回2,000〜3,000円程度で設定されています。

私設の心理相談所

臨床心理士が1人で開業しているところから、大勢の心理士を擁するカウンセリング・センターまで、さまざまな規模の機関があります。
基本的にはクライアント(相談者)からの依頼料で運営されており、相談料に保険は適用されません。
相談1回の料金はだいたい5,000〜12,000円程度と高額で、学生さんが継続して通うには、やや困難を伴うかもしれませんので、事前に料金などを調べてみることをお勧めします。

医療機関

精神科及び心療内科、小児科などの医療機関では、医療の一環として、臨床心理士の心理検査やカウンセリングを受けることができます。
合わせて医師の診察が必要となり、医療の対象となる病気や症状がある方が利用できます。
医療の一環として心理検査やカウンセリングが行われる際には、保険が適用されますので、比較的安価で受診することができます。
「精神科」と聞くとハードルを高く感じる方もいるのですが、あなたの「疲れ」が病気によるものだとしたら、最も適切な相談場所となるでしょう。

その他の相談先

その他、各種相談窓口をまとめたページ「お悩みのあるあなたのために、相談先一覧をまとめて紹介します」がありますので、よければご覧ください。

筆者が「学校の疲れ」をなんとかするために行っていたこと

筆者が「学校の疲れ」をなんとかするために行っていたこと

ここからは筆者の高校時代のお話です。

私も、過去に学校へ通うことに(学校の人間関係に)疲れ果てていたひとりです。

私は、とある中高一貫制の女子校に、高校から入学しました。

私が高校に入学した年に新設された特進クラスで、クラスメイトは全部で18名。

高校3年間で、クラス替えは一度もありませんでした。

そして、クラスの大半が内部進学者で、外部から進学したのは、私と数名の子のみという環境でした。

入学時にはすでに内部進学生のグループができあがっており、思春期の子にありがちな、いろいろな陰口が飛び交う環境のなかで毎日を過ごしていました。

私は噂話や陰口を耳にするのが苦手な性質で、その環境に大いに疲れを感じていました

なんとか3年間通い続けて無事卒業できたものの、今ふり返っても、私にとって学校生活はなかなかしんどい環境でした。

いっときは、通学中や休み時間に、程度は軽いものの、過呼吸にまでなったほどです。

そんな環境の中で、少しでも疲れを和らげるためにいくつか工夫していたことがあります。

たとえば、次のようなことです。

  • あるときは、お昼は屋上で、ほかのクラスの子とお弁当を食べるようにしていた
  • またあるときは、お昼は進路指導室で、同じクラスの仲のよい子と食べるようにしていた
  • 休み時間は、教室の外に出ることで、嫌な話が耳に入らないようにしていた

過ごす場所や接する人を変えることで、自分にとってつらい状況から離れることができますし、いい気分転換にもなっていました

行事や授業のグループワークなど、合わない人を避けられない場面もありました。ですが、逃れられる場面は積極的に逃れていたことは、今でもよかったと思います。

ほかに、私は本が好きだったので、暇さえあれば読書していました。

多くの本を読んでいたことで自然と語彙力は高まり、結果的に現代文の授業は楽しく感じられるというよい効果がありました。

そして、学校で感じたさまざまな気持ちを昇華させるために、日記を毎日つけていました。

何かしらのつらい気持ちのはけ口があることで、日常のやりきれなさを乗り越えられていた面が大きいです。

当時は「逃避の機能」を担っていた読み書きですが、その力はいまという未来につながっています。

もしかしたら、あなたもいま、
「学校生活の苦しさを紛らわすために、自分は何かに逃げたり、依存したりしている」
と自己否定をしているかもしれません。

だけど、いまは逃避手段であるその行為も、私のように、未来につながる可能性を秘めているのです。

だからいまは、疲れの原因となる人間関係から、正々堂々と逃げてしまいましょう。

また、学校外での活動もよい影響がありました。

私は高校2年生のときにアルバイトを始め、バイト代を趣味に充てていました。

歌うことが好きだったので、月に2度、ボイストレーニングに通っていたんです。歌ってつらい気持ちを発散させることで日々を乗り越えられていました。

曲を聴くのも好きだったので、アルバイト代で購入したiPodで通学中に好きな音楽を聴くことも、心の安定につながっていました。

何かひとつでも好きなことがあれば、それは疲れや苦しみを耐える大きな支えになります

これまで述べてきたように、筆者は高校生活上の人間関係を好きになれず、その気持ちは卒業するまで拭えませんでした。

しかし、その時の経験があるからこそ、いまある人間関係をすごく大切に思っています。

高校時代の友人と会うことはほとんどないですが、現在周りにいる人たちと、とてもよい関係を築けています。

だから、もし当時の自分に声をかけることができのなら、
「学生時代の友人だけがすべてではない、疲れたら無理はしなくていいよ」
と言ってあげたいと思っています。

まとめ〜学校だけが居場所ではありません〜

まとめ〜学校だけが居場所ではありません〜

学校生活における人づきあいの大変さについて述べてきました。

学校生活における人間関係は、狭い世界でのつきあいが中心となります。

そのため、自由が効かず、個を押し殺すことで疲弊しがちです。

環境をすぐに変えることは難しいかもしれませんが、工夫次第で疲れを和らげたり、解放したりすることは可能です。

疲労を和らげる工夫は、大きく分けて3種類あります。

自分ひとりでできるものには、
・考え方を変えてみること
・学校の外に居場所や人間関係をつくること
が挙げられます。

自分ひとりでは解決できないほどつらい場合は、専門家を頼りましょう。

心が折れる前にプロに頼ることで、最悪の状況を未然に防ぐことができます。

専門家の中にも様々なタイプの機関があるので、あなたの状況にあわせて利用しましょう。

筆者も学校生活の人間関係に疲れきっていたひとりですが、いまとなってはよい思い出です。

あのときの経験はつらかったけれど、現在につながっていて、無駄な期間ではなかったと思えます。

私たちキズキ共育塾にも、あなたと同じようなひとがたくさんいます。
あなたは、ひとりぼっちではありません。
学校だけが、あなたの居場所ではないんですよ。

少しでも気になったなら、お気軽にご相談ください(ご相談は無料です)。

大人になったあなたが、いまをふり返って懐かしく思える日が来ることを祈っています。

※文中の写真は、全てイメージです。

人づきあいに悩んでいた生徒さんの声

不登校を経験した講師の紹介

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2023年7月現在、全国に10校とオンライン校(全国対応)がある。

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